2019年02月28日

ねじれ議会で迎える米国債務上限期限-本格化する20年度予算審議に絡み、債務上限問題は秋口まで長期化、燻る米国債デフォルトリスク

経済研究部 主任研究員   窪谷 浩

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■要旨

米国では、2月15日に、19年度(18年10月~19年9月)予算のうち、積み残しとなっていた国土安全保障省を含む通年の歳出法案が成立し、漸く予算編成作業が終了した。予算審議では、暫定予算の時間切れに伴い、昨年12月から今年1月まで史上最長となる35日間、連邦政府機関が一部閉鎖に追い込まれた。「国境の壁」予算額を巡るトランプ大統領と野党民主党の対立によって暫定予算で合意できなかったことが理由だ。

一方、二度目の政府閉鎖を回避するために超党派で合意した予算額を無視し、トランプ大統領が「国家非常事態宣言」を利用して議会を迂回する形で「国境の壁」予算を確保する動きにでたことは、民主党のみならず、与党共和党の議員からも同大統領に対して非難の声が上がっている。

そのような中、連邦政府の法定債務上限を不適用としている時限立法の期限が3月1日に到来することから、トランプ大統領と議会がどのように債務上限問題に対応するのか注目が集まっている。

米国では連邦政府が発行する国債残高の上限額を法律で定めており、上限を超える資金調達を行うことはできない。上述の連邦政府機関の一部閉鎖問題では、その影響が一時帰休や無給労働を強いられる連邦職員や、一部市民サービスの低下などに留まっていた。

しかしながら、債務上限問題では、対応如何によっては最悪の場合、米国債がデフォルトする可能性がある。米国債は世界で最も流動性が高く安全な資産と考えられているため、米国債のデフォルトは米国内の影響に留まらず、世界的な金融危機の引き金にもなり得るため、政府閉鎖とは影響の次元が大きく異なる。

本稿では、日本で同様の制度が無いため、中々理解し難い連邦債務上限の仕組みを整理した後、現在の状況や今後の見通しについて説明したい。

■目次

1――はじめに
2――債務上限問題とは
  1|法定債務上限、対象国債
  2|法定債務上限および連邦政府債務残高の推移
  3|財務省による非常手段(Extraordinary Measures)
  4|法定債務上限の仕組みを巡る議論
3――3月1日に債務上限の期限が到来
  1|2018年超党派予算法に基づく時限立法が期限切れ
  2|今後の見通し
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経済研究部   主任研究員

窪谷 浩 (くぼたに ひろし)

研究・専門分野
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