2018年10月30日

運動したら、健康になれるの?

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子

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■要旨
 
  1. 日ごろの体調や生活習慣に関する最大の課題が「運動不足」である。肥満防止、ストレス解消、高齢期の運動機能の維持など、運動には様々な役割があることが知られており、運動による健康維持・改善への期待は大きい。
     
  2. 厚生労働省の調査によると、運動を実施している人の割合は、60歳以上では増加傾向にあるものの、60歳未満ではどちらかと言えば低下している。また、肥満についてみると、40~60歳代男性全体の3割弱が、BMIIが25以上30未満の軽度の肥満である。
     
  3. そこで、40~50歳代の軽度の肥満状態の男性を対象に、5年間にわたる健康診断・問診結果を使って、運動実施とBMIの改善状況をみたところ、BMI改善者は、5年間で運動実施率が上昇していた。また、5年間(5回の健康診断)のうち、3回以上「1日30分以上の汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施している」を満たしていれば、4分の1程度が普通体重に改善していた。
     
  4. 運動をしない最も大きな理由として「時間がない」があがっている。忙しい就労世代であっても、例えば、週末に1回、平日少し早めに帰れる日にもう1回、時間を作ってみることで、BMI改善が期待できる。
BMI 改善状況別 運動実施率(本文の図表-3)/運動実施回数別5年後のBMI(本文の図表-4)
■目次

1―「運動不足」が最大の健康課題である
2―運動によってBMIが改善する可能性
  1|40歳以上男性の3割程度が「肥満」
  2|BMI改善者は、5年間で運動実施率が上昇
3―実際の運動習慣
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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

村松 容子 (むらまつ ようこ)

研究・専門分野
健康・医療、生保市場調査

経歴
  • 【職歴】
     2003年 ニッセイ基礎研究所入社

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