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まずは3年運動をしてみる~中高年男性の、運動実施率とBMIの5年観察

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
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本稿では、中高年男性に多い「肥満1度」に注目し、5年後にBMIが改善した層、変化がなかった層、悪化した層にわけて、5年間の運動の実施・継続状況を確認した。
その結果、5年後に普通体重に改善している層で、運動実施率は年々上昇していた。しかし、肥満2度以上に悪化した層では、年々低下しており、5年後の運動実施率は改善している層と比べると10ポイント以上の差があった。また、5回の健康診断のうち運動を実施していた回数別の改善状況をみると、運動実施回数が多いほど、普通体重への改善割合が高い傾向があった。これらは、BMIの改善に向けては、運動を単発ではなく、継続的に実施する必要性があることを示している。
「1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上」といった気軽な運動であっても、5年のうち3年程度以上実施していれば、普通体重への改善が見られた。まずは、3年、30分程度の運動をしてみてはどうだろうか。
■目次
1――40~60歳代男性の3割強が肥満
2――肥満1度の40~50歳代男性の運動実施率と5年後のBMI
1|肥満1度の運動実施率は16.3%。普通体重と同程度。
2|5年後のBMIは、18.1%が改善。5.3%が悪化。
3|BMI改善層は、5年間で運動実施率が上昇
4|5回の健康診断のうち3回以上「運動実施」で24%が改善
3――まずは3年運動をしてみる
1――40~60歳代男性の3割強が肥満

厚生労働省の「国民健康・栄養調査(平成26年)」によると、性別・年齢階級別の「肥満」の割合は、男性は、20歳代以降年齢とともに高くなり、50歳代をピークとして、以降は低下する。40~60歳代男性全体の3割強が肥満である。女性は、年齢が高いほど高い(図表2)。
1 日本肥満学会による判定基準。WHOでは、BMIが25以上30未満は「過体重」、30以上を「肥満」としている。
(2016年09月06日「基礎研レター」)

03-3512-1783
- 【職歴】
2003年 ニッセイ基礎研究所入社
村松 容子のレポート
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