2017年10月11日

長時間労働の改善のための考察-その1 - 新たな政策の無理な実施より既存の制度の定着を -

生活研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任   金 明中

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■要旨
 
  • 日本で長時間労働による弊害と過労死が社会的に注目され始めたのは1980年代後半からである。日本における長時間労働やサービス残業は、終身雇用制や年功序列制度、そして企業福祉主義等の日本的経営が行われていた当時の状況を考慮すると、日本の雇用者にとっては会社への忠誠心を表す当たり前の行動だったかも知れない。
     
  • 2014年6月には「過労死等防止対策推進法」が成立され、2014年11月から現在に至るまで施行されており、2016年10月にはこの法に基づき、「平成28年版過労死等防止対策白書」が公表された。
     
  • 今年の2月24日からは、長時間労働の是正と個人消費の喚起を狙い、月末の金曜日は、早めに仕事を終えて豊かに過ごすという行動を官・民が連携して創り出す目的で「プレミアムフライデー(Premium Friday)」が実施されており、7月18日には第1回「大人と子供が向き合い休み方改革を進めるための『キッズウィーク』総合推進会議」が開催され、「キッズウィーク」の導入に対する議論が行われた。
     
  • 例えば、他の要因を固定して、既存の完全週休2日制と有給休暇の取得を完全に企業に定着させた場合、年間約232時間の労働時間を短縮することができる。
     
  • 新しい政策の実施による企業の負担を考慮し、新しい政策の実施のみならず、既存の政策を企業に定着させることも考えながら、労働時間短縮に立ち向かうべきではないだろうか。

■目次

1――長時間労働に対する今までの取り組み
2――長時間労働の改善ための最近の取り組み
3――既存の制度の定着で労働時間の大きな短縮が可能
4――結びに代えて
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生活研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任

金 明中 (きむ みょんじゅん)

研究・専門分野
社会保障論、労働経済学、日・韓社会政策比較分析、韓国経済

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レポート紹介

【長時間労働の改善のための考察-その1 - 新たな政策の無理な実施より既存の制度の定着を -】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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