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商業施設の売上環境はなぜ弱いのか?

佐久間 誠
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1. はじめに
しかし、商業施設の売上環境の弱さは今に始まったことではない。2016年の小売業販売額は139.9兆円と、ピークである1996年の146.3兆円より依然低い(図表1)。ボトムとなった2002年の132.3兆円からは緩やかに回復しているものの、2016年の名目GDPが537.1兆円と過去最高を更新したことと比較すると、小売業の回復の足取りは重い。
それでは、商業施設の売上環境はなぜ弱いのだろうか。以下では、商業施設の売上環境について個人消費の側面から概観した上で、変動要因分析を行い、これまでの売上環境低迷の原因を探る。
2. 商業施設の売上環境の推移
物販・外食・サービス支出について、ピークである1999年を100として、その推移を確認する(図表2の棒グラフ)。同支出は、1984年の72.7から1999年まで拡大したが、その後は減少傾向にあり、2014年は93.1と1999年から6.9%減少している。また小売業販売額も同じく1999年を100として比較すると、物販・外食・サービス支出と同様の推移を辿っていることがわかる(図表2の折れ線グラフ)。
3. 1999年以降の物販・外食・サービス支出減少の背景
2 年齢毎 = 各世帯の世帯主の年齢 (以下同様)
(2017年09月21日「不動産投資レポート」)
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