- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 暮らし >
- 子ども・子育て支援 >
- 3歳児のむし歯有病率の地域差
3歳児のむし歯有病率の地域差
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
しかし、むし歯有病率は、地域差が大きいことが知られている。都道府県別の3歳児むし歯有病率の推移をみると、いずれもむし歯有病率は急速に減少しているが、北海道・東北地方と九州・沖縄地方で高く、東京都や愛知県などの都市部で低い水準であり、地域差が大きいことがわかる(図表2)。2014年調査では、むし歯が最も少ない愛知県と、最も多い青森県では17.0ポイント(約2.4倍)もの差がある。
健康日本21(第二次)では、国の基本方針を勘案して、各都道府県の住民の健康増進の推進に向けた「都道府県健康増進計画」を定めている。また、市区町村国保においては、加入者の健康増進に向けて自治体ごとに各種取組みを行うよう推奨されている。これらの計画や取組みを通じて誰もが歯科検診やメンテナンスを受けやすい環境となり、むし歯有病率の更なる低下と地域差縮小に期待したい。
1 「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動。1989年より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している。
2 歯・口腔ケアの必要性や効果については、ニッセイ基礎研究所「老いるのは下から?上から?~注目される『オーラル・フレイル』という新概念」(2016年5月13日)をご参照下さい。
3 昨今のむし歯の減少は、生活習慣の改善やフッ化物配合歯磨剤の普及によると考えられている(厚生労働省 e-ヘルスネット「子供のむし歯の特徴と有病状況」)。
4 厚生労働省 e-ヘルスネット「子供のむし歯の特徴と有病状況」より。
(2017年07月31日「研究員の眼」)
03-3512-1783
- 【職歴】
2003年 ニッセイ基礎研究所入社
村松 容子のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2025/10/29 | 生活習慣病リスクを高める飲酒の現状と改善に向けた対策~男女の飲酒習慣の違いに着目して | 村松 容子 | 基礎研レター |
| 2025/10/17 | 日本における「老衰死」増加の背景 | 村松 容子 | 研究員の眼 |
| 2025/09/18 | 保険適用後の不妊治療をめぐる動向~ARTデータとNDBデータの比較 | 村松 容子 | 基礎研レポート |
| 2025/07/22 | 保険ショップの利用実態とその変化~利用目的とチャネル選択にみる役割の変化 | 村松 容子 | 保険・年金フォーカス |
新着記事
-
2025年11月04日
今週のレポート・コラムまとめ【10/28-10/31発行分】 -
2025年10月31日
交流を広げるだけでは届かない-関係人口・二地域居住に求められる「心の安全・安心」と今後の道筋 -
2025年10月31日
ECB政策理事会-3会合連続となる全会一致の据え置き決定 -
2025年10月31日
2025年7-9月期の実質GDP~前期比▲0.7%(年率▲2.7%)を予測~ -
2025年10月31日
保険型投資商品の特徴を理解すること(欧州)-欧州保険協会の解説文書
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【3歳児のむし歯有病率の地域差】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
3歳児のむし歯有病率の地域差のレポート Topへ












