- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 保険 >
- 保険会社経営 >
- 最近の自然災害の状況-災害・防災、ときどき保険(1)
最近の自然災害の状況-災害・防災、ときどき保険(1)

保険研究部 主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任 安井 義浩
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1――はじめに
いろいろある中で、主に自然災害に対して、日ごろからどういう体制で備えているのか、実際の災害の現場、その後の復旧などの局面では誰がどう対応できるのかを見ていきたい。誰が、というのは、国や都道府県がどのように助けてくれるのか、個人として対応すべきことはなにか、そして保険や共済がどの場面でどう役に立っているのか、といったようなことに触れて行きたい。
まずは、自然災害といっても、どんなことが過去起こっていたのか、みていくことから始める。
さっそく最近の気象現象・地震などの発生状況を一覧にしようかと思ったのだが、あまりにも多すぎる!実際、地震についてみると、小規模のものを含めればほぼ毎日、日本のどこかが揺れているということになっている1。
というわけで、一定の規模以上のものに限ることにしよう。
1 地震情報(各地の震度に関する情報) 気象庁 http://www.jma.go.jp/jp/quake/
地震の名称については、学術的に適切かという問題は当然あるのだが、それとは別に被害とその対応の点で、印象が変わってくるので議論を呼ぶことがある。直近では、「熊本地震」で本当にいいのか、大分県も震源となったり相当の被害があったりしたではないかという議論があった。(が、結局、変更はされていない。)また兵庫県南部地震の震災のことを阪神・淡路大震災と呼ぶ(閣議決定による。)。そして、東北地方太平洋沖地震の震災は「東日本大震災」である。
また、たとえば上の表にも「1968年十勝沖地震」というのがあるが、この名前だと、北海道で大きな被害がでている印象が強くなるが、実際には対岸の青森県でも被害は大きかったのである。この場合何が問題になるかというと、政府の対応や義捐金のあて先などが北海道内の市町村に集中してしまい、青森県側では復旧が遅れたというような実態があったとされている。地震の命名、あるいは報道に関しては、実際に復旧に向けた支援に影響があるので、地震のメカニズムや地理の都合だけではない慎重な検討が必要だということになったようである。
豪雨、豪雪、台風のような気象現象については、下の表のようなものが起こっている。
【気象庁が命名した気象現象】
2 顕著な災害を起こした自然現象の命名についての考え方 気象庁HP http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/meimei/meimei.html
(2017年04月18日「基礎研レター」)

03-3512-1833
- 【職歴】
1987年 日本生命保険相互会社入社
・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
2012年 ニッセイ基礎研究所
【加入団体等】
・日本アクチュアリー会 正会員
・日本証券アナリスト協会 検定会員
安井 義浩のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/25 | 年金や貯蓄性保険の可能性を引き出す方策の推進(欧州)-貯蓄投資同盟の構想とEIOPA会長の講演録などから | 安井 義浩 | 基礎研レター |
2025/04/18 | 金融セクターにおけるリスクと脆弱性(欧州 2025春)-ESAの合同報告書より。地政学的リスクとサイバーリスクに重点。 | 安井 義浩 | 基礎研レター |
2025/04/11 | バミューダ金融当局の2025事業計画-今後再保険などで注目されるかもしれない。 | 安井 義浩 | 基礎研レター |
2025/03/21 | 宇宙天気現象に関するリスク-太陽フレアなどのピークに入っている今日この頃 | 安井 義浩 | 基礎研レポート |
新着記事
-
2025年05月01日
ユーロ圏GDP(2025年1-3月期)-前期比0.4%に加速 -
2025年04月30日
2025年1-3月期の実質GDP~前期比▲0.2%(年率▲0.9%)を予測~ -
2025年04月30日
「スター・ウォーズ」ファン同士をつなぐ“SWAG”とは-今日もまたエンタメの話でも。(第5話) -
2025年04月30日
米中摩擦に対し、持久戦に備える中国-トランプ関税の打撃に耐えるため、多方面にわたり対策を強化 -
2025年04月30日
米国個人年金販売額は2024年も過去最高を更新-トランプ関税政策で今後の動向は不透明に-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【最近の自然災害の状況-災害・防災、ときどき保険(1)】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
最近の自然災害の状況-災害・防災、ときどき保険(1)のレポート Topへ