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- 地方公共団体の財政健全化について~「平成27年度決算に基づく健全化判断比率・資金不足比率の概要(速報)」について~
3――健全化判断比率の平均値は低下傾向
3 実質赤字比率及び連結実質赤字比率は赤字がある場合のみ定義され、全体の平均値は公表されていないため、実質公債費比率及び将来負担比率のみを対象とする。資金不足比率の平均値についても公表されていない
4 将来負担比率の算定過程で分子が負もしくはゼロとなったケースを「将来負担がない」と表記した
5 将来負担比率の平均値は将来負担がある市区町村のみを対象に加重平均しているため、将来負担がない市区町村の割合についても分析している
4――おわりに
ただし、この改善が、本来地方公共団体が住民に提供すべき公共サービスの質の低下と引き換えにしているものであれば、真の財政健全化とは言えないだろう。特に将来負担比率の改善については、社会資本における老朽化対策の先送りという将来負担が潜在しているという懸念がある。しかし、早ければ今年から資産の老朽化度合いを把握する「資産老朽化比率」が公表される見込みであり、今後、健全化判断比率・資金不足比率に加えて、資産老朽化比率もあわせて分析することで、真の財政健全化の状況についても明らかになるだろう。
神戸 雄堂
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(2016年10月04日「基礎研レター」)
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