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コロナ禍における生活の変化(4)-「新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」からみる生活不安の変化と地域間較差
生活研究部 井上 智紀
生活実態と生活時間の変化について地域別に分析した結果を示した前稿に続き、各調査時点である6月末、9月末および収束後の生活に対する不安として、感染不安、経済不安、働き方不安、家族関係不安と人間関係不安、行動不安のそれぞれについて、地域ごとに各時点の状況および時点間の変化を概観した。
その結果、いずれの局面における不安についても、各調査時点である昨年の9月、12月、今年3月の3時点間ではそれぞれ様々に変化している上、地域によってもそれぞれ異なっていることが示された。こうした差異は生活行動や生活時間と同様、それぞれの時点、それぞれの地域における感染拡大の状況のほか、在宅勤務に関わる不安や交通手段に関する不安など、それぞれの地域固有の特性による影響も受けた結果であるように思われる。
ただし全国的な傾向としてみれば、昨年の9月から12月にかけては、1月の緊急事態宣言の発出につながる感染拡大傾向を、12月から3月にかけては、緊急事態宣言が解除されるまでの感染者数の減少傾向のほか、冬から春という季節の移り変わりに伴う気分の変化を、それぞれ受けた結果が現れているものと考えられよう。
■目次
1――はじめに
2――感染不安
3――経済不安
4――働き方不安
5――家族関係不安(子どもや高齢家族)
6――人間関係不安
7――行動不安
8――結果の総括
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