2024年03月04日

ユーロ圏失業率(2023年12月)-失業率は6.4%、低い水準を維持

経済研究部 主任研究員 高山 武士

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1.結果の概要:失業率は過去最低の6.4%

3月1日、欧州委員会統計局(Eurostat)はユーロ圏の失業率を公表し、結果は以下の通りとなった。
 

【ユーロ圏失業率(20か国、2024年1月、季節調整値)】
失業率は6.4%、市場予想1(6.4%)と一致、前月(6.5%)から低下した(図表1)
失業者は1100.9万人となり、前月(1104.3万人)から3.4万人減少した

(図表1)失業率と国別失業者数/(図表2)若年失業率(25才未満)と国別若年失業者数
 
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。

2.結果の詳細:総じて低水準の失業率を維持

ユーロ圏(20か国)の1月の失業率は6.4%となり、23年12月(6.5%)からやや低下、統計データ公表以来の最低値となった。なお、先月公表されたデータでは23年6月、11月、12月も6.4%を記録していたが、今回公表された数値でいずれも6.5%に改定された。失業者数は1月の前月差で3.4万人減となり、3か月連続で減少した(図表3・4)。主要4か国では、ドイツ(0.0万人)が横ばい、フランス(▲1.1万人)、イタリア(▲0.4万人)、スペイン(▲2.2万人)が減少だった。

1月の若年失業率は14.5%で、23年12月(14.5%)から横ばいだった。なお、若年失業率も過去データはやや悪化方向に改定された(23年12月の改定前14.4%→改定後14.5%、11月14.5%→14.6%、10月14.8%→15.0%など)。若年失業率は23年4月(13.9%)をボトムにやや上昇したが、10月に直近ピークとなる15.0%を記録した後は14%台半ばで横ばい推移している(前掲図表2)。若年失業者数は1月で231.5万人(前月差▲0.4万人)となり前月比で減少、ちょうど12月の増加分(+0.4万人)だけ減少した形となった。若年失業者数の水準はコロナショック直前(20年3月の234.6万人)をやや下回る状態で推移している(図表4)。
(図表3)ユーロ圏(20か国)の累積失業者数変化/(図表4)ユーロ圏(20か国)の累積失業者数変化
国別の1月のデータを見ると、失業率は20か国中、悪化した国が6か国、改善が8か国、横ばいが6か国となり(図表5)、総じて低失業率を維持している。若年失業率はデータが公表されている16か国中、悪化した国が8か国、改善が6か国、横ばいが2か国だった(図表6)。
(図表5)ユーロ圏の失業率(国別)/(図表6)ユーロ圏の若年失業率(国別)
最後に詳細な月次データを公表しているイタリアとポルトガルについて確認すると、イタリアは失業者が減少したが、就業者も減少し、非労働力人口が増加した(図表7)。一方、ポルトガルは失業者、就業者、非労働力人口がいずれも増加した(調査対象人口全体が増加、図表8)。労働参加率はいずれの国もコロナ禍後のピークからやや低下している。
(図表7)イタリアの失業者・非労働力人口・労働参加率/(図表8)ポルトガルの失業者・非労働力人口・労働参加率
 
 

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経済研究部   主任研究員

高山 武士 (たかやま たけし)

研究・専門分野
欧州経済、世界経済

経歴
  • 【職歴】
     2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
     2009年 日本経済研究センターへ派遣
     2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
     2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
     2014年 同、米国経済担当
     2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
     2020年 ニッセイ基礎研究所
     2023年より現職

     ・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
      アドバイザー(2024年4月~)

    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会 検定会員

(2024年03月04日「経済・金融フラッシュ」)

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