2023年10月02日

【未婚化社会の背景を探る】「男性の婚期」最新データ解説-50歳時未婚男性割合3割をもたらす婚期の誤解

生活研究部 人口動態シニアリサーチャー 天野 馨南子

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■要旨

日本の人口減少問題を科学的に考察するならば、未婚化に関する考察は最優先であることをこれまでのレポートで示してきた。
 
しかし未婚化というと「女性の問題だろう」と安易に片付けるアンコンシャス・バイアスがいまだに払拭されないという問題がある。
 
出産を希望する女性が、希望する時期に「希望するような年齢の男性」との出会いを求めていても、男性側が「自分にはまだ先の話」と統計的に見れば「男性の婚期に関する誤解」をもって女性に相対するならば、女性側は望むような相手との結婚を果たしにくくなる。
 
結果として、婚姻が遅れる、諦める、統計的に見て出生数に対して負の相関を持つ相手を選ばざるを得ない(このことについてはまた別の機会にデータ解説を行いたい)といった人口減につながる状況が生まれるからである。
 
ここまで読んで「男性の婚期に関する誤解」など、たいしたことはないだろう、と読者の大半は考えるのではないだろうか。
しかし、この感覚こそが日本の未婚化の元凶ともいえるアンコンシャス・バイアスの1つである。
 
統計的には女性と変わらず高い結婚希望を持ちつつも、2020年の国勢調査の結果では約3割が50歳時未婚となって女性よりもはるかに未婚化が進んでいる日本の男性の未婚化の理由を知るためには必須ともいえる「男性の婚期への国民的誤解」について、2022年婚姻届の全件分析結果をもとに、実態の啓発を行いたい。

■目次

1――50歳時未婚割合、男性は28%へ
2――男性の結婚は難しくないという社会の誤解
3――男性の結婚適齢期は女性より長いという誤解
4――男性は高齢でも授かれるから理由の「年の差婚」希望問題
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生活研究部   人口動態シニアリサーチャー

天野 馨南子 (あまの かなこ)

研究・専門分野
人口動態に関する諸問題-(特に)少子化対策・東京一極集中・女性活躍推進

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