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2023年07月19日
「仙台オフィス市場」の現況と見通し(2023年)
03-3512-1861
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1. はじめに
仙台のオフィス市場では、昨年は大規模ビルの新規供給がないなか、空室率は低下し、成約賃料は概ね横ばいでの推移となった。一方、今年の新規供給面積は13年ぶりに1万坪を超えて約1.5万坪に達し、今後についても複数の大規模ビル開発が計画されている。本稿では、仙台のオフィスの現況を概観した上で、2027年までの賃料予測を行う。
2. 仙台オフィス市場の現況
1 三幸エステートの定義による。大規模ビルは基準階面積200坪以上、大型は同100~200坪未満、中型は同50~100坪未満、小型は同20~50坪未満。
2 賃料サイクルとは、縦軸に賃料、横軸に空室率をプロットした循環図。通常、①空室率低下・賃料上昇→②空室率上昇・賃料上昇→③空室率上昇・賃料下落→④空室率低下・賃料下落、と時計周りに動く。
3. 仙台オフィス市場の見通し
下では、仙台市のオフィスワーカー数を見通すうえで重要となる「東北地方」における「企業の経営環境」と「雇用環境」について確認したい。内閣府・財務省「法人企業景気予測調査」によれば、「企業の景況判断BSI3」(東北財務支局)は、2020年第2四半期に「▲39」と一気に悪化した。その後は、回復と悪化を繰り返しながら推移し、2023年第2四半期は「+10.0」となった(図表-14)。全国と比較した場合、コロナ禍による景況感の悪化幅は小さかったものの、その後の回復スピードはやや遅い傾向にある。
「従業員数判断BSI4」(東北財務支局)は、人手不足を表わす「+22.0」(2020 年第1四半期)から「+5.3」(第2四半期)へ大幅に低下したが、その後は上昇傾向で推移し2022年第4四半期には「+22.6」に達した。しかし、2023年に入ってから弱含みに転じ、2023年第2四半期は「+18.4」となり、全国平均(+22.6)を下回っている(図表-15)。
「従業員数判断BSI4」(東北財務支局)は、人手不足を表わす「+22.0」(2020 年第1四半期)から「+5.3」(第2四半期)へ大幅に低下したが、その後は上昇傾向で推移し2022年第4四半期には「+22.6」に達した。しかし、2023年に入ってから弱含みに転じ、2023年第2四半期は「+18.4」となり、全国平均(+22.6)を下回っている(図表-15)。
仙台市では、人口の流入超過が継続しているものの、宮城県全体の就業者数は3年連続で減少し、仙台市の生産年齢人口も減少基調で推移している。また、東北地方の「企業の経営環境」と「雇用環境」はコロナ禍で受けたダメージから回復に向かっているものの、全国平均と比較して回復ペースが遅い傾向にある。以上のことを鑑みると、仙台市のオフィスワーカー数の拡大は今後も力強さに欠くことが予想される。
3 企業の景況感が前期と比較して「上昇」と回答した割合から「下降」と回答した割合を引いた値。マイナス幅が大きいほど景況感 が悪いことを示す。
4 従業員数が「不足気味」と回答した割合から「過剰気味」と回答した割合を引いた値。マイナス幅が大きいほど雇用環境の悪化を示す。
3 企業の景況感が前期と比較して「上昇」と回答した割合から「下降」と回答した割合を引いた値。マイナス幅が大きいほど景況感 が悪いことを示す。
4 従業員数が「不足気味」と回答した割合から「過剰気味」と回答した割合を引いた値。マイナス幅が大きいほど雇用環境の悪化を示す。
(2)テレワークの進展に伴うワークプレイスの見直し
宮城県経済商工観光部雇用対策課「労働実態調査結果報告書」によれば、「テレワークの導入状況」について、「導入済み」との回答は2020年の22%から2022年の31%に増加した(図表-16)。
本社所在地が宮城県外(東京等)の企業に限定すると、「導入済み」との回答は50%に達している。産業別にテレワークの導入状況5を確認すると、オフィスワーカー比率の高い「情報通信業」(100%)や「金融業、保険業」(59%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(57%)では半数を超える水準となっている(図表-17)。
仙台においても、コロナ禍を経て、本社所在地が東京の企業や、オフィスワーカー比率の高い「情報通信業」等を中心に、テレワークを導入する企業が増えているようだ。今後も、テレワークを採り入れた新たな働き方が定着し、仙台市でもワークプレイスを見直す動きが一定程度は広がる可能性があり6 、引き続きオフィス需要への影響を注視したい。
5 「導入済み」と回答した割合
6 共同通信「メルカリ、仙台の拠点閉鎖へ オフィス見直し策の一環」(2023年3月29日)
宮城県経済商工観光部雇用対策課「労働実態調査結果報告書」によれば、「テレワークの導入状況」について、「導入済み」との回答は2020年の22%から2022年の31%に増加した(図表-16)。
本社所在地が宮城県外(東京等)の企業に限定すると、「導入済み」との回答は50%に達している。産業別にテレワークの導入状況5を確認すると、オフィスワーカー比率の高い「情報通信業」(100%)や「金融業、保険業」(59%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(57%)では半数を超える水準となっている(図表-17)。
仙台においても、コロナ禍を経て、本社所在地が東京の企業や、オフィスワーカー比率の高い「情報通信業」等を中心に、テレワークを導入する企業が増えているようだ。今後も、テレワークを採り入れた新たな働き方が定着し、仙台市でもワークプレイスを見直す動きが一定程度は広がる可能性があり6 、引き続きオフィス需要への影響を注視したい。
5 「導入済み」と回答した割合
6 共同通信「メルカリ、仙台の拠点閉鎖へ オフィス見直し策の一環」(2023年3月29日)
(2023年07月19日「不動産投資レポート」)
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