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- 海外投資家は3カ月連続で買い越し~2023年6月投資部門別売買動向~
コラム
2023年07月12日
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日経平均株価は、6月上旬は米債務上限問題の進展による米国株の上昇を受け、6月1日から6日まで4営業日連続で上昇し、6月6日には3万2,506円と3万2,500円を上回った。中旬にかけても、米国でインフレ懸念が後退し米国株が上昇したことを受け、日経平均株価も6月9日から14日まで再び4営業日連続で上昇し、6月14日には3万3,502円と3万3,500円を上回った。さらに6月16日には、衆議院解散が見送られたことが嫌気されたものの、日銀の現状維持決定を受けて、3万3,706円まで上昇した。下旬は、米国の金融引締め長期化と景気減速が警戒材料となり、6月27日に3万2,538円まで下落した。月末にかけては為替市場で円安が進行したことが支えとなり、日経平均株価は3万3,189円で終えた。6月はこのように日経平均株価が推移するなか、海外投資家、事業法人が買い越す一方で、個人、投資信託が売り越した。
2023年6月(6月5日~6月30日)の投資部門別の売買動向をみると、海外投資家が現物と先物の合計で8,769億円の買い越しと、少額だが最大の買い越し部門であった。特に、6月第1週(6月5日~9日)は1兆4,000億円買い越しとなった。ただし、6月第2週(6月5日~9日)から第4週(6月26日~30日)は、現物と先物の合計では少額ながら売り越しだった。現物は6月第3週(6月19日~23日)に13週ぶりに売り越しに転じ、先物も6月第2週(6月12日~16日)、第4週(6月26日~30日)に売り越した。4月以降、海外投資家は現物、先物ともに継続して買いがやや優勢だったものの、高値警戒感などから、6月は先物を中心に利益確定の売りが優勢となる週があった。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2023年07月12日「研究員の眼」)

03-3512-1855
経歴
- 【職歴】
2006年 資産運用会社にトレーダーとして入社
2015年 ニッセイ基礎研究所入社
2020年4月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・早稲田大学大学院経営管理研究科修了(MBA、ファイナンス専修)
森下 千鶴のレポート
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