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- 身近に潜む子どもの事故(2)-2021年米国における「不慮の事故(傷害)」での死亡数は22万人超、夏季にリスク増大、1歳-24歳で死因順位第1位-
身近に潜む子どもの事故(2)-2021年米国における「不慮の事故(傷害)」での死亡数は22万人超、夏季にリスク増大、1歳-24歳で死因順位第1位-
生活研究部 研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任 乾 愛
本稿では、CDCが公表する傷病レポートから、米国の不慮の事故(傷病)における特徴を分析した。
その結果、米国の「不慮の事故」を死因とする死亡者数は、2018年に167,127人であったのに対し、年々増加の一途をたどり、2021年には224,935人へ増加していた。米国では月別の死亡者数が7月の夏季にピークを迎え増大し、2月に減少傾向が認められることから、社会活動や行動範囲の拡大と不慮の事故との関連性が示唆される結果となった。
また、2020年の米国における死因順位の第5位に不慮の事故が位置しており、1年間の死亡者数は、2,693,182人(8.2%)にのぼり、日米に共通して、疾患を除いた死因として唯一、不慮の事故(傷病)が死因順位の上位を占めることが明らかとなった。
さらに、子どもの年齢層を含む0歳から24歳までの不慮の事故による死亡順位を整理すると、0歳では第5位、1歳-24歳までの年齢階級の全てにおいて死因の第1位を占めていることが明らかとなった。
これらの結果は、日本の子どもの年齢階級における死因順位とも合致しており、文化や環境が異なることを考慮しても、子どもが含まれる年齢層において不慮の事故による死亡リスクが、他の年齢階級よりも高く、特徴的であることが示唆されている。
■目次
1――はじめに
2――CDCの統計データから捉える、米国の不慮の事故の特徴
2-1|2021年米国における不慮の事故による死亡者総数(月別統計)
2-2|2020年米国全体の死因順位では、心疾患が第1位で、第5位に不慮の事故
2-3|2020年米国の子どもの年齢が含まれる階級における不慮の事故の死因順位は、
0歳第5位、1歳-24歳では第1位
3――まとめ
03-3512-1847
- 【職歴】
2012年 東大阪市 入庁(保健師)
2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了
(看護学修士)
2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
2019年~大阪市立大学大学院 看護学研究科 研究員(現:大阪公立大学 研究員)
【資格】
看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者
【加入団体等】
日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会
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