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日本の10歳代女性における月経に伴う諸症状に関する実態調査(1)-月経不順や無月経は全体の3割近く、月経前はイライラが2割強、月経中は下腹部痛が7割も出現、対処行動は「我慢」が4割近く-

生活研究部 研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任 乾 愛
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本調査は、日本の10歳代女性における月経随伴症候群の実態を明らかにすることを目的に、インターネット調査を実施し、440名より回答を得られた。
その結果、月経不順が全体の2割近く、無月経が全体の1割近く、日本の10歳代女性における全体の約3割は、医療機関への受診が必要な状態であることが明らかとなった。
また、月経期には下腹部痛などの身体症状が7割、月経前にはイライラするなどの精神症状が2割強出現し、対処行動において4割近くは「我慢」していることが明らかとなった。
さらに、対処行動では、「鎮痛剤の内服」、「横になる」という行動が5割近く認められたが、症状に応じた薬剤成分の適切な選択や、横になる姿勢には横向き寝やうつ伏せ寝など症状に応じた緩和姿勢があることなど、適切な対処行動を講じる必要があることが示唆された。
「我慢する」という対処行動についても、QOLの低下を招くため昨今の女性のライフスタイルには添わず、内服や受診をするなどの行動をとる必要があることが示唆された。
本稿では、日本の10歳代における月経随伴症状に関する実態を調査した結果を示した。次回の第2稿では、月経随伴症及びPMS症状についての日常生活への影響度を明らかにし、第3稿では月経随伴症状及びPMS症状へ影響する要因を統計学的に解析した結果を示す予定である。
■目次
1――はじめに
2――調査概要
3――10歳代の月経有無及び月経周期
4――10歳代の月経随伴症状の症状
5――10歳代の月経前随伴症候群(PMS)の症状
6――10歳代の月経随伴症状に対する対処行動
1|対処行動の実態
2|適切な対処行動とは?
7――まとめ
(2023年02月28日「基礎研レポート」)

03-3512-1847
- 【職歴】
2012年 東大阪市入庁(保健師)
2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了(看護学修士)
2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
・大阪市立大学(現:大阪公立大学)研究員(2019年~)
・東京医科歯科大学(現:東京科学大学)非常勤講師(2023年~)
・文京区子ども子育て会議委員(2024年~)
【資格】
看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者
【加入団体等】
日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会
乾 愛のレポート
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