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2022年に話題となった年金ニュースをTwitterから振り返る-「年金」を含むツイートの投稿契機 (2022年通年)

保険研究部 主席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査部長 兼任 中嶋 邦夫
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4 ―― 単独で投稿されたツイート:年金に関するニュースのほか、年金支給日も投稿契機に
これを見ると、単独で投稿された年金ツイートの投稿者数は、ツイートやWebページを投稿契機とした投稿者数と概ね連動している。返信や引用の形式をとらず、URLの記載もないものの、話題になっているツイートを見て、それに対するコメントなどが投稿された可能性が考えられる。
また、2月15日、4月15日、8月15日、12月15日といった、偶数月の15日にも投稿者が多くなる傾向が見られた。偶数月の15日は年金の支給日であるため、これが投稿の契機になったと考えられる10。
10 6月15日と10月15日は、図表3や図表5に挙がっている他の話題を契機とした投稿に紛れたと考えられる。
5 ―― 総括:臨時給付金や年金改革案のほか、テレビ番組に関するツイートも投稿契機に
- 3月半ばには、年金受給者への臨時給付金が、ツイートを投稿契機とした年金ツイートとWebページを投稿契機とした年金ツイートの双方で多くの人の投稿契機となり、投稿日別の投稿者数が年間で最多になった。
- 9月下旬や10月半ばには、2020年12月に厚生労働省が公表していた改革案が改めて紹介され、ツイートを投稿契機とした年金ツイートとWebページを投稿契機とした年金ツイートの双方で、多くの人の投稿契機となった。
- 9月28日に日本経済新聞の1面で取り上げられてから、他の記事でも取り上げられるようになった。9月28日の反響の大きさが、他の記事を誘発した可能性がある。
- 10月のツイートを投稿契機とした年金ツイートでは、記事を掲載した媒体が発信したツイートではなく、その記事を紹介する一般ユーザーのツイートが多くの人の投稿契機になっていた。改革案の内容だけでなく、それに対する人々の意見が広まったと考えられる。
- 11月や12月になっても、刺激的な題名の記事が掲載されると、比較的多くの人の投稿契機となった。
- 年金受給者への臨時給付金や年金改革案といった大きな話題がある時は、ツイートを投稿契機とした年金ツイートとWebページを投稿契機とした年金ツイートの双方で投稿者が増え、その影響を受けて単独投稿の投稿者も増えて、投稿日別の投稿者数が増える傾向がうかがわれた。
- これらの話題以外に、ツイートを投稿契機とした年金ツイートでは、テレビ番組の内容を伝えるツイートが多くの人の投稿契機となった(ただし、その日の投稿日別の投稿者数は多くなかった)。
ツイートとして投稿される意見が世論のすべてではないことはもちろんだが、3月に話題になった臨時給付金は、最終的には世論などを受けて見送られることになった。今後議論が見込まれる次期年金改革についても、ツイートの状況を注視していきたい。
(2023年03月10日「基礎研レポート」)
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03-3512-1859
- 【職歴】
1995年 日本生命保険相互会社入社
2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)
【社外委員等】
・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)
【加入団体等】
・生活経済学会、日本財政学会、ほか
・博士(経済学)
中嶋 邦夫のレポート
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