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水関連のリスクについて

金融研究部 企業年金調査室長 年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室・サステナビリティ投資推進室兼任 梅内 俊樹
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持続可能な世界目標(SDGs)では、6番目の目標として「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」が掲げられており、そのターゲットには、安全な水へのアクセスや下水・衛生施設へのアクセス、水不足の減少などが挙げられている。極端な貧困を含む、あらゆる形や側面の貧困を撲滅することが最も重要な地球規模の課題との認識のもとで、地球上の誰一人取り残さないことを誓うSDGsでは、水に関しても生命の源であり、疫病の万延を防ぐうえで不可欠という側面に焦点が当てられ、世界中の人々が清潔で安全な水に公平にアクセスできる世界の実現という社会的課題の解決が目標とされている。
他方、気象の極端現象が頻発するなか、世界の経営者やリーダーへのアンケート調査の結果をまとめた「グローバルリスク報告書2022」によれば、今後10年で最も深刻な世界規模のリスクとして最も多くの回答を集めたのが「気候変動への適応の失敗」で、「異常気象」がそれに続いている。気候変動の進行や異常気象によって洪水や干ばつが頻出し、国や地域の経済、企業経営に深刻なダメージを与えかねないことを踏まえると、水関連の経済的リスクに対する警戒感も自ずと高まっているものと推測される。
企業が気候変動や異常気象に伴う水不足や水災害に備えるには、まず、バリューチェーン全体を対象にして、事業所のある地域の地理的な特性を踏まえて水に関連するリスクを評価し、目標を設定して戦略的に対応することが求められる。水関連のリスクに対する社会的な関心が高まっていることを踏まると、水関連の情報開示にも積極的に取り組むことが求められる。
■目次
1――「水」の社会的課題
2――気候変動に伴う「水」リスク
3――「水」リスクに係る情報開示
(2022年10月31日「基礎研レター」)

03-3512-1849
- 【職歴】
1988年 日本生命保険相互会社入社
1995年 ニッセイアセットマネジメント(旧ニッセイ投信)出向
2005年 一橋大学国際企業戦略研究科修了
2009年 ニッセイ基礎研究所
2011年 年金総合リサーチセンター 兼務
2013年7月より現職
2018年 ジェロントロジー推進室 兼務
2021年 ESG推進室 兼務
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