2022年06月24日

国民からみるCBDC導入の意味-国民負担と社会的便益

総合政策研究部 准主任研究員 鈴木 智也

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■要旨

中央銀行デジタル通貨(以下、CBDC)が発行されたとき、国民にはどのような影響が及ぶのか。

日本銀行が2022年4月に公表した「生活意識に関するアンケート調査」によると、CBDCという言葉について「見聞きしたことがない」との回答が7割台半ばを占める。

日銀は、CBDCの発行において「最終的に国民の十分な理解が得られることが不可欠」だと強調するが、国内におけるCBDCの認知度は、まだ高いとは言えない。国民がCBDCに関心を持ち、最終的に発行の是非を判断していくには、自らに及ぶ影響を知ることが必要である。

本稿では、CBDCの発行に伴う国民への影響をコスト面から整理し、国民がCBDCの発行是非を判断するためには、どのような情報が必要になるかを考える。

■目次

1――はじめに
2――現金流通に係る国民負担
3――国民の判断に必要なもの
  1|CBDC導入で生じるコスト負担
  2|CBDC導入で得られる社会的便益
4――おわりに
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総合政策研究部   准主任研究員

鈴木 智也 (すずき ともや)

研究・専門分野
経済産業政策、金融

経歴
  • 【職歴】
     2011年 日本生命保険相互会社入社
     2017年 日本経済研究センター派遣
     2018年 ニッセイ基礎研究所へ
     2021年より現職
    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会検定会員

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