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- 高齢化の企業利益への影響-産業別マクロ統計を用いた推計
2022年03月22日
■要旨
本稿は、日本の伝統的な雇用慣行である終身雇用、年功賃金が近年見直されつつある背景について、産業別のマクロデータを用い、年齢別の生産性と賃金、ならびに利益を推計することにより分析を行った。その結果、産業別のマクロデータを用いた本分析は、事業所や企業別のミクロデータを用いた先行研究同様、生産性が中年齢でピークとなる逆U字型の生産性カーブであることを確認し、同時に利益についても直接的に推計することで、労働者の高齢化により利益が押し下げられることを示した。また、上記に加えて、産業構造の複雑化などにより、現在にかけてより高年齢の労働者の生産性が低下していることが、さらに企業利益を押し下げる要因となっている可能性があることを示した。以上2点により、企業は従来の終身雇用、年功賃金を見直さざるを得ない状況である可能性があることを確認した。
■目次
1――はじめに
2――先行研究
3――仮説と本稿の特徴
4――モデル
5――データ
6――分析結果と考察
1|全期間での推計結果
2|ダミー変数を入れた推計結果
7――まとめ
本稿は、日本の伝統的な雇用慣行である終身雇用、年功賃金が近年見直されつつある背景について、産業別のマクロデータを用い、年齢別の生産性と賃金、ならびに利益を推計することにより分析を行った。その結果、産業別のマクロデータを用いた本分析は、事業所や企業別のミクロデータを用いた先行研究同様、生産性が中年齢でピークとなる逆U字型の生産性カーブであることを確認し、同時に利益についても直接的に推計することで、労働者の高齢化により利益が押し下げられることを示した。また、上記に加えて、産業構造の複雑化などにより、現在にかけてより高年齢の労働者の生産性が低下していることが、さらに企業利益を押し下げる要因となっている可能性があることを示した。以上2点により、企業は従来の終身雇用、年功賃金を見直さざるを得ない状況である可能性があることを確認した。
■目次
1――はじめに
2――先行研究
3――仮説と本稿の特徴
4――モデル
5――データ
6――分析結果と考察
1|全期間での推計結果
2|ダミー変数を入れた推計結果
7――まとめ
清水 仁志
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