- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 中国経済 >
- 中国経済:生産者・消費者物価の動向(2021年11月)~生産者物価上昇はストップ、消費者物価は上昇が続く
2021年12月09日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1.生産者物価の上昇はストップ
2.消費者物価は継続して上昇基調
図表-4、5に示した消費者物価の内訳をみると、11月の食品とエネルギーを除くコア部分の上昇率は前年同月比1.2%上昇で、10月の同1.3%上昇を0.1ポイント下回った。なお前月比では、0.2%下落した。
さらに品目別にみると、豚肉は季節的な消費需要の増加や政府の備蓄用に回されたこと等に伴い、前年同月比では32.7%下落となり、前月の44.0%下落から11.3ポイント上昇した。一方、野菜は燃料高や新型コロナウイルスの再拡大に伴う物流の混乱もあり、前年同月比で30.6%上昇となった。食品価格全体では同1.6%上昇となった。
消費品(モノ)とサービスの対比でみると、11月の消費品(モノ)は前年同月比2.9%上昇となり、10月の同1.6%上昇を1.3ポイント上回った。また、サービスは同1.5%上昇で10月の同1.4%上昇から0.1ポイント上回った。2021年7月以降、消費品(モノ)、サービスともに下落基調であったが、10月から上昇方向へ転じ、11月も継続し上昇している。
生産者物価の上昇が落ち着き、消費者物価へと価格転嫁されたとみることができるが、依然として中小企業の経営は圧迫されている。また、世界的にコロナの新変異株が蔓延し始めたこともあり、更なるサプライチェーンの混乱も招きかねないため情勢のウォッチが欠かせない。
さらに品目別にみると、豚肉は季節的な消費需要の増加や政府の備蓄用に回されたこと等に伴い、前年同月比では32.7%下落となり、前月の44.0%下落から11.3ポイント上昇した。一方、野菜は燃料高や新型コロナウイルスの再拡大に伴う物流の混乱もあり、前年同月比で30.6%上昇となった。食品価格全体では同1.6%上昇となった。
消費品(モノ)とサービスの対比でみると、11月の消費品(モノ)は前年同月比2.9%上昇となり、10月の同1.6%上昇を1.3ポイント上回った。また、サービスは同1.5%上昇で10月の同1.4%上昇から0.1ポイント上回った。2021年7月以降、消費品(モノ)、サービスともに下落基調であったが、10月から上昇方向へ転じ、11月も継続し上昇している。
生産者物価の上昇が落ち着き、消費者物価へと価格転嫁されたとみることができるが、依然として中小企業の経営は圧迫されている。また、世界的にコロナの新変異株が蔓延し始めたこともあり、更なるサプライチェーンの混乱も招きかねないため情勢のウォッチが欠かせない。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年12月09日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
助川 啓太
助川 啓太のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2022/02/17 | 中国経済:生産者・消費者物価の動向(2022年1月)~生産者物価、消費者物価はともに鈍化が続く | 助川 啓太 | 経済・金融フラッシュ |
2022/01/17 | 中国経済:貿易統計(2021年12月)~輸出、輸入ともに伸びは鈍化 | 助川 啓太 | 経済・金融フラッシュ |
2022/01/12 | 中国経済:生産者・消費者物価の動向(2021年12月)~生産者物価は鈍化も高止まり、消費者物価も鈍化へ | 助川 啓太 | 経済・金融フラッシュ |
2021/12/09 | 中国経済:生産者・消費者物価の動向(2021年11月)~生産者物価上昇はストップ、消費者物価は上昇が続く | 助川 啓太 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年05月01日
ユーロ圏GDP(2025年1-3月期)-前期比0.4%に加速 -
2025年04月30日
2025年1-3月期の実質GDP~前期比▲0.2%(年率▲0.9%)を予測~ -
2025年04月30日
「スター・ウォーズ」ファン同士をつなぐ“SWAG”とは-今日もまたエンタメの話でも。(第5話) -
2025年04月30日
米中摩擦に対し、持久戦に備える中国-トランプ関税の打撃に耐えるため、多方面にわたり対策を強化 -
2025年04月30日
米国個人年金販売額は2024年も過去最高を更新-トランプ関税政策で今後の動向は不透明に-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【中国経済:生産者・消費者物価の動向(2021年11月)~生産者物価上昇はストップ、消費者物価は上昇が続く】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
中国経済:生産者・消費者物価の動向(2021年11月)~生産者物価上昇はストップ、消費者物価は上昇が続くのレポート Topへ