2021年04月15日

ネット病院の急増(中国)-新型コロナの経験をどう活かすのか。

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき

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■要旨
 
  • 2021年3月、中国においてインターネット病院が1100病院を超えたという。ネット病院の開設は、既存の病院に加えて、異業種からの参入も可能となっている。
     
  • ネット病院の普及の背景には、医療の地域格差の改善、診療の効率化を目指した国による促進と、新型コロナでのオンライン診療のプレゼンス向上がある。また、新型コロナの感染が落ち着いた後でも消費のオンライン化が定着したことも影響していると考えられる。
     
  • ただし、実際の運営面では課題も出てきている。オンライン上の診察のレベルやその質をどこまで担保できるのかなど、今後、規定の整備や業界ルールの制定など一定の時間をかけた対応が必要となるであろう。


■目次

1――地域の中核病院(2級病院)のおよそ8割は、何らかのオンラインサービスを開始
2――異業種も参入可能、ネット病院とは?
3――普及の背景には、医療の地域格差の改善、診療の効率化を目指した国による促進と、
  新型コロナでのオンライン診療のプレゼンス向上が影響
4――大手プラットフォーマーによる、ネット病院を活用した患者の回復までのトータル
  ソリューションの提供
5――ネット病院の運営には課題が山積み
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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき (かたやま ゆき)

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴
  • 【職歴】
     2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
     (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
     ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
     (2019年度・2020年度・2023年度)
     ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
     ・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
     日本保険学会、社会政策学会、他
     博士(学術)

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