2020年12月18日

シニア世代が暮らしやすいデジタル社会を(中国)-「健康コード」の‘成功’が広げるデジタル・デバイド

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき

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■要旨
 
  • 中国では、新型コロナ感染拡大の抑制に健康コードが奏功しているが、それが図らずも、デジタル・デバイドを拡大させる一因ともなっている。影響を最も受けているのはシニア世代だ。
     
  • 新型コロナ感染拡大期を含む2020年前半は、社会のデジタル化が更に進んだ。それに呼応するように、50代、60代のネット利用者が急増している。
     
  • 中国政府は、シニア世代を包摂したデジタル社会の構築を目指すとし、高齢者が慣れ親しんだ既存の人や地域によるサービスを維持しつつ、新たなITとの融合を提唱している。


■目次

1――「健康コード」の‘成功’が広げるデジタル・デバイド(情報格差)
2――新型コロナ感染拡大期を含む2020年前半は、50代のネットユーザーの構成比が前年同期の
   2倍、60代は1.5倍に急増
3――孫とWechatで話せても、ECでの返金手続きなど、操作が少し複雑となると最後までできない
4――国も乗り出した、高齢者を包摂するデジタル社会の構築
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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき (かたやま ゆき)

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴
  • 【職歴】
     2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
     (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
     ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
     (2019年度・2020年度・2023年度)
     ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
     ・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
     日本保険学会、社会政策学会、他
     博士(学術)

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