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特別定額給付金10万円の使い道
第1回 新型コロナによる暮らしの変化に関する調査
生活研究部 主任研究員 久我 尚子
1――特別定額給付金の使い道~圧倒的に「生活費の補填」(53.7%)、次いで、「貯蓄」(26.1%)
1 調査時期は2020年6月、調査対象は全国に住む20~69歳の男女、インターネット調査、株式会社マクロミルのモニターを利用、有効回答2,062。
2――属性別に見た特別定額給付金の使い道~いずれも首位は「生活費の補填」だが属性による違いも
ライフステージ別に見ても、全体と同様、いずれも首位は「生活費の補填」で半数以上を占め、2位は第一子高校入学や大学入学は「子どもの教育」、末子独立は「国内旅行」で、その他は「貯蓄」である(図表4)。
ライフステージによる違いを見ると、第一子誕生や小学校入学では「貯蓄」や「育児や保育関連」が、第一子中学校入学と高校入学では「生活費の補填」が、第一子誕生から大学入学では「子どもの教育」が全体を上回る。なお、第一子高校入学では「外食」も全体を上回る。つまり、子育て世帯では生活費や子ども関連費用など、必需性の高い消費に充てる傾向がある。
一方、第一子独立や末子独立では「家電製品やAV機器の購入・買い替え」が、末子独立や孫誕生では「国内旅行」が全体を上回る。つまり、シニア世帯では旅行などの必需性の低い選択的消費に充てる傾向がある。
世帯年収別による違いを見ると、低年収世帯ほど「生活費の補填」の割合が高い傾向がある。世帯年収200万円未満では全体を上回る一方、世帯年収800万円以上では全体を下回り、世帯年収1,500万円以上では全体の半分程度でしかない。
一方、世帯年収1,000~1,500万円未満では「外食」が、世帯年収1,000万円~1,200万円では「ふるさと納税」が、世帯年収1,200~1,500万円未満では「国内旅行」や「子どもの教育」、「投資」、「映画・舞台・コンサート・ライブ鑑賞」が、世帯年収1,500万円以上では「健康維持関連製品の購入・買い替え」や「自転車の購入・買い替え」が全体を上回る。
個人年収と世帯年収をあわせて見ると、低年収層では「生活費の補填」に、高年収層では「外食」や「旅行」、耐久消費財の購入など必需性の低い選択的消費に充てる傾向がある。また、現役世代と見られる高年収層では「ふるさと納税」に充てる傾向もある。

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