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- 消費者物価(全国19年4月)-コアCPIは2ヵ月連続で伸びを高めたが、持続性は低い
2019年05月24日
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1.コアCPI上昇率は前月から0.1ポイント拡大
コアCPIの内訳をみると、ガソリン(3月:前年比1.3%→4月:同2.2%)、灯油(3月:前年比2.5%→4月:同3.0%)の上昇幅は拡大したが、既往の原油安の影響から、電気代(3月:前年比7.3%→4月:同5.8%)、ガス代(3月:前年比6.3%→4月:同5.5%)の上昇幅が縮小したことから、エネルギー価格の上昇率は3月の前年比5.1%から同4.6%へと縮小した。
一方、食料(生鮮食品を除く)の上昇率は3月の前年比0.8%から同0.9%へと高まった。人手不足に伴う人件費上昇を背景に外食が18年7月以降、前年比1%台の高めの伸びが続いていることに加え、原材料費上昇の影響から、菓子類(3月:前年比0.6%→4月:同0.9%)、調理食品(3月:前年比0.3%→4月:同1.0%)の上昇率が高まった。また、10連休の影響で宿泊料(3月:前年比0.9%→4月:同3.8%)、パック旅行(3月:5.2%→4月:同15.1%)の伸びが加速した。
コアCPI上昇率を寄与度分解すると、エネルギーが0.37%(3月:0.41%)、食料(生鮮食品を除く)が0.21%(3月:0.18%)、その他が0.31%(3月:0.20%)であった。
2.上昇品目数が2ヵ月連続で増加
3.先行きのコアCPI上昇率は鈍化へ
コアCPIは2ヵ月連続で上昇率が高まったが、宿泊料、パック旅行の上昇ペース加速は10連休による一時的なものと考えられるため、持続性は低いだろう。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2019年05月24日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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