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- GW10連休は景気にプラスか?マイナスか?
2019年01月11日
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■要旨
- 今年のGWは10連休となることが決定した。祝日が増えることによって、旅行業界を中心に景気の押し上げ効果が期待されているが、製造業では工場の稼働日数が減ることで生産量が抑制されることも懸念される。
- 「鉱工業生産」、「第3次産業活動指数」、「全産業活動指数」の季節調整モデルを用いて、祝日の増加による経済活動への影響を業種別に検証したところ、旅行、宿泊、外食などを含む生活娯楽関連サービスでは押し上げ効果があるものの、鉱工業、第3次産業、全産業では押し下げ効果があることが確認された。
- GWが10連休となったことにより、祝日数は4月が1日、5月が2日増えることになった。4/30~5/2が平日だった場合と比べると、鉱工業生産は4月に▲0.95%、5月に▲1.90%、第3次産業活動指数は4月に▲0.34%、5月に▲0.67%、全産業活動指数は4月に▲0.41%、5月に▲0.81%押し下げられる。2019年4、5月の全産業活動指数の落ち込みをGDPに換算すると、2019年4-6月期の実質GDPは▲5,267億円(▲0.4%)減少する。
- 祝日の増加による経済活動の落ち込みは一時的なものであり、これによって景気が実勢として悪化することはないが、少なくとも10連休によって景気が押し上げられることは期待できないだろう。
(2019年01月11日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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