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10年が過ぎた後期高齢者医療制度はどうなっているのか(下)-制度改革の経緯と見直しの選択肢を考える
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任 三原 岳
75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療制度が発足して10年が過ぎた。(上)では後期高齢者医療制度の現状を明らかにするとともに、後期高齢者医療制度の前身に当たる老人保健制度の課題として、(1)現役世代と高齢者の費用・負担関係が不明確、(2)保険料を納める主体と、医療費を使う主体が分離している――といった点が指摘されていたことを踏まえて現状を分析することで、74歳以下の人が支払う後期高齢者支援金(以下、支援金)が増加している点と支援金を巡る問題点、さらに運営主体の広域連合を巡る問題点も浮き彫りにした。
(下)では、関係者の意見を聞きつつ、少しずつ制度改正する「漸増主義(incrementalism)」的な制度改革のプロセスに立ち返った上で、(上)で挙げた点が課題として残された理由を明らかにする。その上で、制度改革の議論では高齢者医療費の問題だけでなく、会社が保険料を負担する「事業主負担」や、非正規雇用労働者の問題などを意識する必要性なども論じ、制度改革の選択肢、それぞれの利害得失、さらには多角的かつ分野横断的な議論の必要性を論じる。
■目次
1――はじめに~後期高齢者医療制度はどう生まれたか~
2――高齢者医療制度を巡る「失敗」と「調整」の歴史
1|制度導入の前史
2|4つの案が取り沙汰された導入時の議論
3|4つの案を推した主体
4|最終的な決着
5|運営主体を巡る攻防
6|制度導入時の経緯から言えること
3――現行制度の見直しを巡る議論
1|現行制度の問題点
2|制度改革に関する現在の提案
4――社会保険方式の「負の側面」
5――改革の選択肢
1|独立保険方式
2|突き抜け方式
3|国への一元化
4|リスク構造調整
5|その他の選択肢
6|選択肢から何を重視し、何を諦めるのか
6――おわりに

03-3512-1798
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