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- 【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(4月号)~輸出は旧正月の影響で上下に振れるも、基調に変化みられず
2018年04月11日
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インドネシアの18年2月の輸出額は前年同月比11.8%増(前月:同8.6%増)と上昇した。輸出の伸び率は世界経済回復による需要拡大とコモディティの価格上昇を受けて好調に推移していたが、足元では機械類や電気機械を中心に輸出が伸び悩みつつある。一方、輸入額は前年同月比25.2%増(前月:同27.9%増)と小幅に低下した結果、貿易収支は1.2億ドルの赤字と、前月から6.4億ドル改善した(図表9)。
輸出を品目別に見ると、石油ガスが同16.1%増(前月:同4.1%増)と上昇した(図表10)。非石油ガスでは、輸出全体の7割を占める製造品が同4.9%増(前月:同6.8%増)と低下した。製造品の内訳を見ると、宝飾品(同19.1%増)が上昇したものの、電気機械(同2.6%増)や機械類(同2.8%増)、動植物性油脂(同13.7%減)が低下した。また農産品は同16.6%減(前月:同8.3%減)と大幅に減少した一方、鉱業品は同68.3%増(前月:同19.6%増)と鉱石、スラグ及び灰を中心に好調だった。
輸出を品目別に見ると、石油ガスが同16.1%増(前月:同4.1%増)と上昇した(図表10)。非石油ガスでは、輸出全体の7割を占める製造品が同4.9%増(前月:同6.8%増)と低下した。製造品の内訳を見ると、宝飾品(同19.1%増)が上昇したものの、電気機械(同2.6%増)や機械類(同2.8%増)、動植物性油脂(同13.7%減)が低下した。また農産品は同16.6%減(前月:同8.3%減)と大幅に減少した一方、鉱業品は同68.3%増(前月:同19.6%増)と鉱石、スラグ及び灰を中心に好調だった。
シンガポールの18年2月の輸出額(石油と再輸出除く)は前年同月比0.2%増(前月:同22.0%増)と低下し、5ヵ月ぶりの一桁増となった。輸出は主力の電子製品と医薬品が上下に振れるなか、石油化学製品を中心に増加基調を維持してきたが、その石油化学製品も2月は中華圏の旧正月の影響で鈍化した。なお、総輸出額が前年同月比6.0%増(前月:同18.0%増)、総輸入額が同12.3%増(前月:同13.2%増)とそれぞれ低下した結果、貿易収支は32.7億ドルの黒字と、前月から9.9億ドル減少した(図表11)。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同6.0%減(前月:同3.8%増)と低下し、5ヵ月ぶりのマイナスとなった(図表12)。電子製品の内訳を見ると、PC(同26.1%増)が好調を維持する一方、IC(同5.1%減)とPC部品(同44.4%減)、通信機器(同7.3%減)、ダイオード・トランジスタ(同20.3%減)が落ち込んだ。一方、電子製品と同じく全体の約3割を占める化学は同0.6%減(前月:同19.1%増)と大幅に低下した。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同1.5%減(前月:同1.3%減)に続いて石油化学製品が同6.7%減(前月:同20.3%増)とマイナスとなった。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同6.0%減(前月:同3.8%増)と低下し、5ヵ月ぶりのマイナスとなった(図表12)。電子製品の内訳を見ると、PC(同26.1%増)が好調を維持する一方、IC(同5.1%減)とPC部品(同44.4%減)、通信機器(同7.3%減)、ダイオード・トランジスタ(同20.3%減)が落ち込んだ。一方、電子製品と同じく全体の約3割を占める化学は同0.6%減(前月:同19.1%増)と大幅に低下した。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同1.5%減(前月:同1.3%減)に続いて石油化学製品が同6.7%減(前月:同20.3%増)とマイナスとなった。
フィリピンの18年2月の輸出額は前年同月比1.8%減と、前月の同3.5%増から低下した。輸出は電子製品こそ堅調に拡大しているものの、昨年後半から一次産品を中心に伸び悩み、2月は15ヶ月ぶりのマイナスとなった。一方、輸入額は前年同月比18.6%増(前月:同11.4%増)と上昇した。結果として、貿易収支は30.7億ドルの赤字となり、前月から1.0億ドル赤字が縮小した(図表13)。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同4.6%増(前月:同10.8%増)と、5ヵ月ぶりの一桁増まで低下した(図表14)。電子製品の内訳を見ると、電子データ処理機(同7.4%増)と計測制御機器(同24.1%増)が上昇したものの、主力の半導体デバイス(同8.5%増)が低下した。その他9品目は総じて減少した品目が多かった。金属部品(同91.1%増)やその他製造品(同53.8%増)、金(同12.0%増)、電極(同8.6%増)が増加した一方、化学(同46.0%減)やイグニッション・ワイヤーセット(同35.0%減)、電子機械・部品(15.5%増)、その他製造品(同10.8%減)、機械・輸送用機器(同9.9%減)が減少した。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同4.6%増(前月:同10.8%増)と、5ヵ月ぶりの一桁増まで低下した(図表14)。電子製品の内訳を見ると、電子データ処理機(同7.4%増)と計測制御機器(同24.1%増)が上昇したものの、主力の半導体デバイス(同8.5%増)が低下した。その他9品目は総じて減少した品目が多かった。金属部品(同91.1%増)やその他製造品(同53.8%増)、金(同12.0%増)、電極(同8.6%増)が増加した一方、化学(同46.0%減)やイグニッション・ワイヤーセット(同35.0%減)、電子機械・部品(15.5%増)、その他製造品(同10.8%減)、機械・輸送用機器(同9.9%減)が減少した。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2018年04月11日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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