2018年01月30日

新たな時代に入った日本株市場-中長期株価予想~日経平均は10年後に4万円を達成か

金融研究部 主席研究員 チーフ株式ストラテジスト 井出 真吾

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■要旨

日経平均株価は1月23日に2万4000円を回復した。26年ぶりの水準回復に、一部には値下がりを警戒する向きもあるようだが、短期的には上げ下げを繰り返しても、中長期的には値上がりが期待できる。
 
ポイントは以下の3つ。
昨年来、日経平均は大きく値上がりしたが、その原動力は企業業績の改善だ。株価の水準は26年前と同じ2万4000円でも、26年前と違って今は割高ではない。完全に“身の丈”に合う水準だ。
 
したがって、今後は業績の動向次第で株価が動く「教科書通り」の展開を想定すれば良い。その意味で、日本の株式市場は新たな時代に入ったといえる。世界的に低成長の時代に入ったとみられることから、今後は業績改善に伴い年率平均5%程度での値上がりが見込まれるだろう。目先の数年は海外景気が好調なことと東京オリンピック・パラリンピックのボーナスも考慮すれば、2020年に3万円を回復、その後いったん調整する局面があるかもしれないが、2028年には4万円を“実力で”回復することが想定される。

◆ポイント
 (1)現在の日経平均株価は“身の丈”に合っている
 (2)業績改善に伴い2020年に実力で3万円を回復
 (3)10年後の2028年には4万円を達成
日経平均の見通し(年率5%で値上がりした場合)

(2018年01月30日「基礎研レポート」)

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金融研究部   主席研究員 チーフ株式ストラテジスト

井出 真吾 (いで しんご)

研究・専門分野
株式市場・株式投資・マクロ経済・資産形成

経歴
  • 【職歴】
     1993年 日本生命保険相互会社入社
     1999年 (株)ニッセイ基礎研究所へ
     2023年より現職

    【加入団体等】
      ・日本証券アナリスト協会認定アナリスト

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