2017年07月04日

救急搬送と救急救命のあり方

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也

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■目次

0――はじめに
1――消防における救急搬送の現状
  1|救急車の出動件数は、年々増加している
  2|救急搬送に要する時間は、年々伸びており、救命への影響が懸念される
2――病院における救急医療の体制
  1|救急の医療施設は4,000あまり設置されている
  2|日本では救急医学の重要性が、近年、徐々に認識されてきた
  3|日本ではERの体制整備が遅れている
3――救急搬送の手段
  1|救急車による搬送
  2|ドクターヘリによる搬送
  3|消防の防災ヘリによる搬送
  4|ドクターカーによる搬送>
4――救急搬送から救急救命へ
  1|救急搬送の限界
  2|救急救命士制度の創設
  3|救急救命処置等の範囲の拡大
  4|救急救命士の養成過程
  5|救急救命士制度の抱える課題
5――メディカルコントロール体制
  1|メディカルコントロール体制の意義
  2|メディカルコントロール体制は、救急搬送時だけではなく平時からも行われる
  3|全国で、メディカルコントロール協議会が設置されているが、
    運用は区々となっている
6――心肺停止と心肺蘇生法
  1|心停止と呼吸停止は連鎖して、心肺停止に至る
  2|心肺蘇生法を施すことで、救命率は大きく向上する
  3|AEDの使用法の一般市民への周知が求められる
7――災害医療とは
  1|災害にはいくつかの種類がある
  2|災害時には、集団医療が必要となる
  3|災害医療は平時の救急医療とは異なる点が多い
8――整備が進みつつある災害医療体制
  1|「広域災害・救急医療情報システム」の整備が進んでいる
  2|災害拠点病院の整備が進んでいる
  3|緊急消防援助隊による広域搬送システムが確立されている
  4|救急医療チームとして、DMATやJMATなどが整備されている
9――災害派遣医療チームの編成
  1|災害発生時には、災害派遣医療チーム (DMAT) が編成される
  2|大規模災害時には、広域医療搬送を行うDMATも編成される
  3|DMATの拡充が期待される
10――災害医療の教育・訓練
  1|防災訓練を通じて、防災・減災意識の高まりが期待される
  2|トリアージの実施には、教育・訓練が欠かせない
11――トリアージの必要性
  1|トリアージは、「最大多数に対する最大幸福の達成」を目指して行われる
  2|トリアージでは、正確性と迅速性を両立させることが必要
  3|トリアージは、トリアージオフィサーが行う
  4|トリアージの際は、トリアージタッグが装着される
12――トリアージの実務
  1|現場でのトリアージでは、応急処置や病院搬送の優先順位を決める
  2|病院でのトリアージでは、病院前での受け入れ、手術、入院等について
    優先順位を決める
  3|トリアージには、一次、二次の種類がある
13――トリアージの課題
  1|黒色タッグの判断は行いにくい
  2|トリアージタッグに判断理由等の記録を、十分に書き残すことは困難
  3|トリアージ区分は4つしかないため、同じ判定の傷病者でも
    優先度が大きく異なることがある
  4|トリアージは軍隊を起源としていて、一般市民には、なじまないとの見方もある
  5|トリアージは法的課題が未解決となっている
14――おわりに (私見)

※本稿は2016年7月28日および同年8月3日に発行された「基礎研レポート」を加筆・修正したものである。
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保険研究部   主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員

篠原 拓也 (しのはら たくや)

研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1992年 日本生命保険相互会社入社
     2014年 ニッセイ基礎研究所へ

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員

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