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- 進化する「東京マラソン」-2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて
東京マラソンは、2013年に世界6大大会である『ワールド・マラソン・メジャーズ』のひとつとなり、徐々に世界の一流ランナーが参加するマラソン大会に成長してきた。日本の男子マラソン大会では、2時間10分を切れば優勝候補に挙げられることもあったが、世界では2時間5分をクリアしなければとても優勝争いに絡めない状況だ。今回は優勝したキプサング選手から6位まですべてケニア選手で、アフリカ勢の速い走りは、まるで従来の新幹線がリニア新幹線になったような印象を受ける。
今年、素晴らしい結果を残した「東京マラソン」は、設立当初から『東京がひとつになる日。』を基本コンセプトに掲げ、3万6千人のランナー、1万人以上のボランティア、百万人を超える観客が一体となることを目指してきた。非常時に備えるランニングポリスやメディカルランナーなど多数の関係スタッフも参加し、「Run with Heart」を支援してきた。「東京マラソン」は、エリートランナーが参戦するメジャー大会だが、多数の市民ランナーが集う市民マラソンとしても進化を遂げてきたのだ。
2011年からチャリティを実施、先着3千人のチャリティランナーも参加する。チャリティランナーになるためには、自ら10万円以上の寄付をしてもよいし、クラウドファンディングで広く支援を呼びかけて寄付金を集めてもかまわない。今回の寄付件数は5,327件(寄付のみの件数を含む)、寄付総額は3億1,221万円あまりに達した。16の寄付先チャリティ事業のなかで、『病気と闘う子どもと家族のための滞在施設であるマクドナルド・ハウスの建設と運営事業』には、3,582万円が集まった。
2度目の五輪・パラリンピックの開催都市となる東京は、アスリートとボランティア、市民が一体となることが求められている。これまで、オリンピックは『参加することに意義がある』と言われた。一流アスリートの祭典が、大勢の市民や関係者の支援と参加を得て、いかに多様な『参加することに意義がある』を実現することができるのか。それが2020年東京オリ・パラの成否の鍵を握り、次世代に引き継ぐべきソフトレガシーであることを、「東京マラソン」は示唆しているように思える。
(参考)研究員の眼『新宿・都庁前なう~「内なる国際化」で東京を世界に売り込め!』(2013年2月25日)
研究員の眼『東京五輪にみるパラダイムシフト~「成熟社会」へのマイルストーン』(2015年12月15日)
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土堤内 昭雄
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(2017年03月07日「研究員の眼」)
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