- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 保険 >
- 欧米保険事情 >
- 欧米生保市場定点観測(10)カナダの生命保険市場 part2-自国市場を守り、海外市場に攻め込むカナダの生保会社-
欧米生保市場定点観測(10)カナダの生命保険市場 part2-自国市場を守り、海外市場に攻め込むカナダの生保会社-
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
【要旨】
カナダにおける生保事業者は99機関。うち80機関は連邦法に基づき設立されたもの、19機関は州法に基づき設立されたものである。
99機関のうち「カナダ国内に本社を有する機関」は68%にすぎず、26%は隣国である「米国の機関の支店」である。しかし「米国の機関の支店」の収入保険料シェアは1.2%にすぎず、米国の事業者は、カナダに支店を開設はするが、カナダの市場を攻略し切れないという状態にある。
カナダ市場における外資系機関のシェアは20~22%。ただし英国の有力会社の撤退により2015年以降の外資系機関のシェアは10%近く減少する。
カナダ生保市場では90年代末から2000年代初頭にかけて再編が加速し、大手3グループが60%を超えるシェアを持つ寡占体制ができあがった。
カナダの生命保険業界の国際化は非常に進んでいる。カナダの生命保険グループが全世界で集めた収入保険料のうち、カナダ国内で計上された収入保険料は59%にすぎず、残り41%は海外市場から収入されている。カナダの生保会社(特に大手生保会社)は、早くから海外進出に積極的であった。
全体収入保険料の23%を計上する米国はカナダ生保業界にとり重要な市場である。米国の事業者がカナダ市場を攻略し切れていないのとは対照的にカナダの生保業界は米国の生保市場に一定の実績を残している。
(2015年01月13日「保険・年金フォーカス」)
このレポートの関連カテゴリ
松岡 博司のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/03/13 | 英国生保市場の構造変化-年金事業への傾斜がもたらした繁忙とプレーヤーの変化- | 松岡 博司 | 基礎研レポート |
2024/03/12 | 主要国の生保相互会社の状況-各国で株式会社と相互会社の競争と共存が定常化-デジタル化等の流れを受けた新しい萌芽も登場- | 松岡 博司 | 基礎研レポート |
2023/09/05 | コロナパンデミック前後の英国生保市場の動向(1)-年金を中核事業とする生保業績- | 松岡 博司 | 保険・年金フォーカス |
2023/07/19 | インド生保市場における 生保・年金のオンライン販売の動向-デジタル化を梃子に最先端を目指す動き- | 松岡 博司 | 保険・年金フォーカス |
新着記事
-
2025年05月02日
金利がある世界での資本コスト -
2025年05月02日
保険型投資商品等の利回りは、良好だったが(~2023 欧州)-4年通算ではインフレ率より低い。(EIOPAの報告書の紹介) -
2025年05月02日
曲線にはどんな種類があって、どう社会に役立っているのか(その11)-螺旋と渦巻の実例- -
2025年05月02日
ネットでの誹謗中傷-ネット上における許されない発言とは? -
2025年05月02日
雇用関連統計25年3月-失業率、有効求人倍率ともに横ばい圏内の動きが続く
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【欧米生保市場定点観測(10)カナダの生命保険市場 part2-自国市場を守り、海外市場に攻め込むカナダの生保会社-】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
欧米生保市場定点観測(10)カナダの生命保険市場 part2-自国市場を守り、海外市場に攻め込むカナダの生保会社-のレポート Topへ