- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- >
- 運用手法開発 >
- 下方リスクを重視した年金資産配分
公的年金・私的年金に係わらず、日本の年金基金の多くは国内外の株式や債券、不動産などに投資しているが、その配分比率(基本ポートフォリオ)を決める際には現代ポートフォリオ理論(Modern Portfolio Theory=MPT)の考え方を取り入れていることが多いだろう。MPTの柱の一つは平均分散モデルだが、実際の証券市場では平均分散モデルが前提とするいくつかの条件が成立していないため、これを用いて策定したポートフォリオは必ずしも効率的ではないと指摘されている。一方、平均分散モデルの問題点を改善した手法が提案され、実際に基本ポートフォリオ策定に導入した事例もある。
本稿は、年金資産に限らず広く実務で利用されている平均分散モデルや、最近その有用性が見直されつつある下方リスクモデルへの理解が深まり、より効率的な資産運用の実現に貢献することを目的とする。以下では、はじめに平均分散モデルの基本的な考え方をおさらいし、その課題を整理する。
次いで下方リスクモデルの概要を説明した上で、それぞれのモデルで構築したポートフォリオに違いが生じる理由を考察する。最後に、下方リスクモデルが平均分散モデルの弱点を補うことを確認する。なお、実際の年金運用では年金債務も含めたALMアプローチが主流だが、本稿では簡単のため資産サイドだけを取り上げる。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1852
- 【職歴】
1993年 日本生命保険相互会社入社
1999年 (株)ニッセイ基礎研究所へ
2023年より現職
【加入団体等】
・日本ファイナンス学会理事
・日本証券アナリスト協会認定アナリスト
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月26日
滞留するふるさと納税 -
2024年04月26日
EUのDMA関連調査開始決定-GAFAそれぞれの問題を指摘 -
2024年04月25日
欧州大手保険グループの地域別の事業展開状況-2023年決算数値等に基づく現状分析- -
2024年04月24日
中国経済の現状と注目点-24年1~3月期は好調な出だしとなるも、勢いが持続するかは疑問 -
2024年04月24日
人手不足とインフレ・賃上げを考える
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【下方リスクを重視した年金資産配分】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
下方リスクを重視した年金資産配分のレポート Topへ