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超就職氷河期世代よりも老後が心配な世代-年代別黒字率の変化に思う
基礎研REPORT(冊子版)7月号
金融研究部 主任研究員・年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室・ESG推進室兼任 高岡 和佳子
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まず、年代別に、黒字、消費支出、可処分所得の対前年増減額(図表3の各系列に相当)を算出した。次に、生年別に15年間の増減額の総和をそれぞれ求めた。その際、対応する年代の値を選択し合算した。
可処分所得と消費支出の関係を見ると、可処分所得の増加額が小さい世代ほど、消費支出の減少額が多い傾向が確認できる。しかし、可処分所得の増減ほど、消費支出は増減していない。その結果、黒字は世代によって異なる。つまり、老後の備えに対する充足度は、年代によって異なっている。この15年間だけを見る限り、黒字のマイナス幅が累積している1970年代初期に生まれた人の充足度が最も低そうだ。超就職氷河期世代や、最も可処分所得低下の影響を受けた世代は不遇だ。しかし、バブルの余韻を経験し消費に貢献したキリギリス世代より、消費支出を抑えている不遇なアリ世代の方が、老後の備えという面でまだ良さそうだ。
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(2018年07月06日「基礎研マンスリー」)
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