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欧州大手保険グループの2016年決算状況について(1)-低金利環境下での各社の生命保険事業の地域別の業績や収益状況はどうだったのか-
中村 亮一
(1)地域別の業績-2016年の結果-
Generaliは、欧州を中心に世界の40カ国程度で事業展開をしている。
各種の指標において、自国のイタリアに加えて、ドイツとフランスで高い構成比を有しているが、さらにその他の欧州における構成比も高いものとなっている。
生命保険の市場シェアについて、イタリアでは第1位、ドイツで第2位、フランスで第7位のほか、チェコとハンガリーで第2位、スロバキアとオーストリアで第3位等となっている。
一方で、他の欧州大手保険グループとは異なり、欧州域外でのプレゼンスは高くない。なお、Generaliは、過去に保有していた米国の生命保険事業等を売却している。
さらに、2014年7月には、スイスのプライベート・バンキング・ユニットのBSIを売却する等して、資本ポジションを高めるとともに、非伝統的非保険事業(non-traditional and non-insurance activities)の規模を引き下げてきている。こうした動き等を受けて、Generaliは、2015年11月3日にFSBが公表したG-SIIsのリストから外されている。
なお、Genaraliは、2016年11月26日に開催した「投資家の日(Investor Day)」において、現在事業展開している市場を、1) 既に一定のプレゼンスを有して、規模があり魅力的な市場(6~9市場)、2) プレゼンスが十分でないが魅力的な市場(16~18市場)、3) 魅力的な市場でもなくプレゼンスも無い市場(13~15市場)、の3つに分類して、3) については合理化を進めることを計画している、と述べている。
中村 亮一
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