2017年04月13日

プレミアムフライデーと休日の格差-新しい格差が広がらないようにより慎重な働き方改革の実施を!-

生活研究部 准主任研究員   金 明中

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■要旨
 
  • 最近、政府が働き方改革の中で最も力を入れているのは長時間労働の是正であり、その一環として今年の2月24日から「プレミアムフライデー(Premium Friday)」が実施された。
     
  • プレミアムフライデーを実施した本当の目的は、長時間労働の是正より、早い時間から買い物や旅行などをしてもらうことにより、消費を拡大させ2020年までに名目GDP600兆円を達成することであると言えるだろう。しかしながら、2015年の対前年比個人消費の増加率は-0.1%に留まっており、目標達成の道はかなり険しいと言える。
     
  • 消費が改善されていない要因の一つとしては、政府が思った以上に賃金が上がっていないことが挙げられる。また、4月からは国民年金の保険料が引き上げられ、9月からは厚生年金の保険料率が増加する等、家計の負担が増加することになる。賃金が上がっても社会保険料等の負担が増加すると、手取りの収入は大きく変わらない可能性が高い。
     
  • 日本では企業規模や産業の間に賃金格差のみならず休日の格差が存在している。現在、日本で実施されているプレミアムフライデーは、一部の企業や産業、そして地域、つまり大企業や福利厚生がより充実した産業や企業、そして都心に位置した企業を中心に実施される可能性が高く、「休日の格差」はさらに広がる恐れがある。
     
  • 政府は、プレミアムフライデーが「休みの格差」を広げないように働き方改革に基づいたより慎重な議論や対策を実施するべきである。プレミアムフライデーの実施が新しい格差の拡大に繋がらないことを強く望むところである。

■目次

1――働き方改革の一環としてプレミアムフライデーを導入
2――消費が改善されない理由は?
3――プレミアムフライデーは休日の格差を広げるのか?
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生活研究部   准主任研究員

金 明中 (きむ みょんじゅん)

研究・専門分野
社会保障論、労働経済学、日・韓社会保障政策比較分析

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