2013年06月11日

5月マネー統計~マネーの拡大基調強まる、リスク性資産投資が活発化

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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■見出し

・貸出動向:伸び率は前月からほぼ横ばい
・マネタリーベース:3ヵ月連続で過去最高を更新
・マネーストック:マネーの拡大基調強まる、リスク性資産投資が活発化

■introduction

貸出・預金動向(速報)によると、5月の銀行貸出(平残)の伸び率は前年比2.1%であった。小数点以下第2位まで見ると伸び率は前月をわずかに上回るものの、従来と比べて伸び率の拡大ペースは鈍化。これが一時的な動きに過ぎないのか、それとも頭打ちを意味しているのか、見極めにはもう少し時間が必要となる。

5月のマネタリーベースによると、マネタリーベース月間増加額は末残ベース(季節調整前)では3.9兆円に留まったが、季節調整を施した平残ベースでは10.9兆円に達しており、4月に続いて目標達成ペースをクリア。5月末マネタリーベース残高は159.2兆円と3ヵ月連続で過去最高を更新してい。

また、マネーストック統計によると、5月のM2平均残高の伸び率は前年比3.4%、M3は同2.8%と現行統計で遡れる04年4月以降で過去最高を記録、広義流動性の伸び率も前年比2.8%と急進した。投資信託の伸び率大幅拡大などにより広義流動性の伸び率がM3を僅かながら上回ったのが今回の特徴である。これはリーマン・ショック直前の08年8月以来の出来事となる。5月も下旬までは円安・株高が進んだため、リスク性資産への投資が活発化したとみられる。

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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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