2013年04月05日

いよいよ勝負どころ ~マーケット・カルテ4月号

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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3月前半の市場では、日銀新体制による大胆な金融緩和と米国経済の回復という2つの期待が存在感を増した。この結果、長期金利は低下し、円安ドル高が進行した。ユーロは特段大きな材料こそなかったが、2月に一旦調整していたうえ世界的なリスク選好という追い風もあって、対ドルで横ばいを維持、対円では上昇した。

目先はいよいよ勝負どころとなる。市場は日銀新体制による早期の大胆な緩和を織り込んでいる。遅くとも4月3~4日の決定会合までには行動を求められており、日銀の“次の一手”が市場の特大の材料となる。市場の期待は散々膨らんでいるため、これを超えることは難しく、想定範囲内に留まる可能性が高いと筆者は考えている。決定会合後も期待は繋がれるものの、一旦材料出尽くし感が広がりそうだ。

5月以降についても、債務上限問題など米国の政治リスクが残存するため、3ヵ月後のドル円は現状比でやや円高ドル安になると予想する。ユーロについても足元の過熱感こそ和らいでいるものの、イタリア政局混乱で明らかになったとおり債務危機は根深い。不透明感が意識される状況が続き、3ヵ月後は現状比でやや円高ユーロ安と見る。

長期金利については、日銀新体制が実施する可能性が極めて高い国債買入れ増額が直接的に金利低下圧力として働く。一方で高値警戒感が金利を下支えするため、3ヵ月後は横ばい程度と見ている。

※今回より、予測期間を従来の6ヵ月から3ヵ月へ変更

(執筆時点:2013/3/18)

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上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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