2010年06月08日

5月マネー統計:銀行貸出の減少が続く、明確なビジョンが示されるか?

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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■見出し

・貸出動向: 貸出減少が続く、政府の新成長戦略に注目
・マネタリーベース: 緩和姿勢が続く
・マネーストック: 通貨供給量の伸び率は拡大

■introduction

日銀が発表した貸出・資金吸収動向等によると、5月の銀行総貸出(平残)の前年同月比伸び率は▲2.1%と前月改定値の▲1.9%からマイナス幅がやや拡大した。
設備資金など企業の資金需要の低迷が未だ続いていることなどから、6ヶ月連続のマイナスとなり、貸出残高(396兆円)はリーマン・ショック時点(08年9月395兆円)の水準にほぼ戻った。大・中堅企業向けの減少が過去の反動もあって足元顕著だが、中小企業向けが長らく水面下の状況が続いている点が気になる(図表1~4)。従来、中小企業向け貸出を下支えしてきた政府の信用保証制度も、最近は保証承諾額が前年割れしており、効果に一巡感がみられる(図表5)。
今月の注目点は、政府が公表を予定している新成長戦略だ。企業が自信を持って設備投資に踏み出せるような具体策、明確なビジョンが示されるのか、示されないのかかがポイントだ。

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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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