2009年04月27日

米住宅販売、新築・中古販売とも前月比減少に~価格下落の先行地域では販売回復の動きも

土肥原 晋

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■見出し

・3月中古住宅販売戸数は年率457万戸と再び減少
・3月新築住宅販売は、年率35.6万戸と前月を下回る推移

■introduction

米国では、3月新規住宅着工件数が年率51.0万戸と2月の回復後、再減少の動きとなった。その後発表された3月住宅販売では、中古・新築販売とも減少を見せ、住宅着工と同様の動きを見せている。
住宅市場では、昨年9月金融危機以降、株価急落や景気の冷え込み、雇用減の加速等もあって、住宅価格の下落が続く中、住宅の買い手は様子見を強め、1月には中古・新築販売とも過去最低値に落ち込んだ。その後、2月には急回復の動きを見せたが、3月は回復の動きが一服した状況となった。こうした住宅市場の動きの背景として、政府の景気刺激策や金融安定化策等により景気や金融市場の先行きへの警戒が一時より緩和に向かっていること、FRBの住宅ローン担保証券の買取りによる住宅ローン金利の低下や価格下落の進展で住宅購入余裕度指数が過去最高水準となっていること、政府の住宅購入刺激策等で住宅の一次取得者の市場への参入が増加していること等、住宅購入環境の改善が指摘される。これらの動きは、価格調整の先行した西部等でより明瞭なものとなっており、そうした地域の販売回復が全体を下支えしている。今後は、こうした動きが他地域に、如何に広がりを見せていくかが注目されよう。

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土肥原 晋

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