2005年05月25日

ジェロントロジーが創る豊かな長寿社会

生活研究部 上席研究員・ジェロントロジー推進室兼任 前田 展弘

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■目次

1.長生きを喜べない現実
2.三つの要因
3.米国の高齢社会を支えるジェロントロジー
4.これからの日本を支える担い手

■introduction

2025年には4人に1人が65歳以上となる急速な超高齢社会の到来を前に、日本社会はその準備に追われている。高齢者の数が増えるだけでなく、85歳以上の高齢者が急増することも超高齢社会の特徴である。「高齢化」の文字が氾濫する世の中では、否応なしに誰もが自分の老後の人生を想像する。しかし、そこに描かれる未来図はどこか「暗い」イメージばかりでないだろうか。
医療の進展と健康増進の取り組みにより、日本人の多くは確実に長生きをする。そのことは世界各国に照らしても喜ばしい、羨ましいことであるにも関わらず、個人にとって必ずしも幸せに直結していない現実がある。長生きを悔やみ、申し訳なく考える高齢者もいる。世の中全体では経済的に豊かで、物質的な需要も十分満たされている社会にいながら、素直に長生きに価値を見い出せない原因は何か。

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生活研究部   上席研究員・ジェロントロジー推進室兼任

前田 展弘 (まえだ のぶひろ)

研究・専門分野
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)、超高齢社会・市場、QOL(Quality of Life)、ライフデザイン

経歴
  • 2004年     :ニッセイ基礎研究所入社

    2006~2008年度 :東京大学ジェロントロジー寄付研究部門 協力研究員

    2009年度~   :東京大学高齢社会総合研究機構 客員研究員
    (2022年度~  :東京大学未来ビジョン研究センター・客員研究員)

    2021年度~   :慶応義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター・訪問研究員

    内閣官房「一億総活躍社会(意見交換会)」招聘(2015年度)

    財務省財務総合政策研究所「高齢社会における選択と集中に関する研究会」委員(2013年度)、「企業の投資戦略に関する研究会」招聘(2016年度)

    東京都「東京のグランドデザイン検討委員会」招聘(2015年度)

    神奈川県「かながわ人生100歳時代ネットワーク/生涯現役マルチライフ推進プロジェクト」代表(2017年度~)

    生協総研「2050研究会(2050年未来社会構想)」委員(2013-14、16-18年度)

    全労済協会「2025年の生活保障と日本社会の構想研究会」委員(2014-15年度)

    一般社団法人未来社会共創センター 理事(全体事業統括担当、2020年度~)

    一般社団法人定年後研究所 理事(2018-19年度)

    【資格】 高齢社会エキスパート(総合)※特別認定者、MBA 他

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