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- 2025年上半期も新NISA経由の投信買付が継続
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2025年08月05日
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また、国内株式投信は2025年上半期に2,900億円の資金流入にとどまり、2024年下半期の3,700億円からさらに鈍化した。指数に連動するインデックス型の国内株式投信では、株価動向に合わせて資金の流出入が入れ替わる状況が続いたものの、半年で2,800億円の資金流入があった。しかし、アクティブ型の国内株式投信は、SMA専用のものを除外すると流出超過となり、2024年下半期以上に販売が低迷した。個人投資家の国内株式への投資意欲は、2024年初こそ高かったが、中旬以降は低下し、2025年に入っても回復の兆しが見られない。
一方、様々な資産が組入れられているバランス型投信には、6,500億円の資金流入があった。月次では資金流入の増減が見られるものの、資金流出に転じることはなく、2024年から販売が堅調であるといえる。また、2025年は金関連投信が注目を集めたこともあり、主要資産クラス以外の「その他」の投信にも上半期に3,900億円の資金流入があった。
さらに外国株式投信には引き続き大規模な資金流入があり、投信販売を牽引した。2025年上半期に6兆8,500億円の資金流入があり、2024年と比較して下半期はおろか上半期もやや上回った。外国株式投信の中では、インデックス型に4兆7,300億円の資金流入があり、2024年下半期にやや減速していたが、2024年上半期とほぼ同水準まで回復した。また、アクティブ型にも2兆1,200億円の資金流入があり、2024年上下半期よりもわずかながら増加した。
元々、2024年はNISAの制度拡充による年間の投資枠の拡大に伴って、NISAの中心商品となっているインデックス型の外国株式投信の資金流入が急増した。証券10社のNISA口座からの月次買付額を見ると、つみたて投資枠からは安定した買付が毎月あったが、成長投資枠の買付は年初に集中していた【図表2】。そのため、インデックス型の外国株式投信の資金流入は上半期が特に大きくなった。
一方、様々な資産が組入れられているバランス型投信には、6,500億円の資金流入があった。月次では資金流入の増減が見られるものの、資金流出に転じることはなく、2024年から販売が堅調であるといえる。また、2025年は金関連投信が注目を集めたこともあり、主要資産クラス以外の「その他」の投信にも上半期に3,900億円の資金流入があった。
さらに外国株式投信には引き続き大規模な資金流入があり、投信販売を牽引した。2025年上半期に6兆8,500億円の資金流入があり、2024年と比較して下半期はおろか上半期もやや上回った。外国株式投信の中では、インデックス型に4兆7,300億円の資金流入があり、2024年下半期にやや減速していたが、2024年上半期とほぼ同水準まで回復した。また、アクティブ型にも2兆1,200億円の資金流入があり、2024年上下半期よりもわずかながら増加した。
元々、2024年はNISAの制度拡充による年間の投資枠の拡大に伴って、NISAの中心商品となっているインデックス型の外国株式投信の資金流入が急増した。証券10社のNISA口座からの月次買付額を見ると、つみたて投資枠からは安定した買付が毎月あったが、成長投資枠の買付は年初に集中していた【図表2】。そのため、インデックス型の外国株式投信の資金流入は上半期が特に大きくなった。
制度拡充2年目となった2025年は、1月に成長投資枠からの投信の買付が急増し、インデックス型の外国株式投信に1兆4,400億円の資金流入があった。2025年1月は、特に米国株式の株価指数に連動する投信への流入増加が顕著となっており、年初から米国株式に積極的に投資する人が多かったようだ。米国株式が2024年に好調だったこともあり、米国株式の投資意欲が高まっていたことが背景にあるだろう。
また、2月中旬から4月上旬にかけて米関税政策に対する懸念やそれに伴う景気・業績悪化懸念から世界的に株価が急落した。さらに外国為替市場でも年初に1ドル157円だったのが、4月には一時140円になるなど急速に円高が進んだ。その結果、外国株式投信は基準価額が大きく下落するものが多かったが、売却はごく一部にとどまった。
投信の販売動向からは、2025年も2024年と同様、あるいはそれ以上にNISA口座が活用され、個人投資家が積極的に外国株式などに投資していることが確認できる。ただし、6月はインデックス型の外国株式投信、投信全体でみても2024年から最小の流入となっている。一時的な鈍化にとどまるのか、今後の動向が注目される。
また、2月中旬から4月上旬にかけて米関税政策に対する懸念やそれに伴う景気・業績悪化懸念から世界的に株価が急落した。さらに外国為替市場でも年初に1ドル157円だったのが、4月には一時140円になるなど急速に円高が進んだ。その結果、外国株式投信は基準価額が大きく下落するものが多かったが、売却はごく一部にとどまった。
投信の販売動向からは、2025年も2024年と同様、あるいはそれ以上にNISA口座が活用され、個人投資家が積極的に外国株式などに投資していることが確認できる。ただし、6月はインデックス型の外国株式投信、投信全体でみても2024年から最小の流入となっている。一時的な鈍化にとどまるのか、今後の動向が注目される。
(2025年08月05日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)
前山 裕亮のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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