2025年02月21日

保険会社の清算にむけた動きの例(欧州)-FWU ルクセンブルクの清算に関するEIOPAの情報提供

保険研究部 主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任 安井 義浩

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■要旨

持ち株会社FWU AG(ドイツ)の傘下には、2つの保険会社(ルクセンブルクとオーストリア)がある。2024年7月、そのうちのFWUルクセンブルクが、ルクセンブルクの保険監督当局に対して、ソルベンシーIIに基づく最低資本要件を満たしていないことを通知した。

それ以来、FWUルクセンブルク、CAA、ルクセンブルク裁判所、あるいは持ち株会社であるFWU AGなどが関与して、再建の方策の検討があったようだが、12月に持ち株会社FWU AG自体が破産手続きに入ることが決まり、結局、2025年2月の段階では、FWUルクセンブルクも解散・清算となる方向である。こうした流れを、EIOPAの発表をもとに見ていくことにしたい。

■目次

1――はじめに
2――2024年12月18日のEIOPA報告書発出時まで
 ~今後の動きに備えた保険契約者へのアドバイスも~
  1|消費者にできること
  2|誰が監督するか
3――それ以降2025年2月5日まで
4――今後の動きについて

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年02月21日「基礎研レター」)

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保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩 (やすい よしひろ)

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1987年 日本生命保険相互会社入社
     ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
     2012年 ニッセイ基礎研究所

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員
     ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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レポート紹介

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