2024年06月21日

24年夏も猛暑予想、適切な熱中症対策を!-梅雨明け後は猛暑予想、暑さ指数を注視し、暑さ回避とこまめな水分・塩分補給を-

生活研究部 研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任 乾 愛

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■要旨

2024年6月17日に九州北部が梅雨入りした。これは、平年より11日遅く、昨年とは19日遅い記録的な梅雨入りとなった。気象庁では、今年は短期集中型の梅雨期間となると予想している。短期集中型であった梅雨が明けた後は、ラニーニャ現象(太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にあけて海面水温が平年より低い状態が続く)が発生しやすく、この現象が発生すると日本の夏季には太平洋高気圧が北へ張り出しやすく、北日本から東日本の気温が高くなる傾向が報告されている。気象庁は、これらの傾向から、今夏も猛暑となることを予想しており、熱中症にも警戒を呼び掛けている。

「熱中症」とは 、体内の水分や塩分バランスが崩れ、体温調節機能が働かなくなり、体温の上昇やめまい、痙攣や頭痛などの様々な症状を引き起こす疾患とされている。熱中症は、環境要因や身体・行動要因が重なり発症することが明らかになっている。子どもや高齢者は、汗腺機能が未熟で熱放散能力が低下していること等から特に注意が必要である。

熱中症の予防には、(1)暑さの回避と、(2)こまめな水分補給が重要である。また、熱中症の兆候が認められた場合には、涼しい場所へ移動身体を冷やす水分・塩分を補給するなどの応急処置が必要となる。

■目次

1――はじめに
2――2024年夏の天候見通し
  1|咋年の平均気温は平年比1.76℃上昇、2024年夏も猛暑予想
  2|令和6年「熱中症警戒アラート」全国運用開始
3――適切な熱中症対策
  1|熱中症のメカニズム
  2|適切な熱中症対策(予防と応急処置)

(2024年06月21日「基礎研レター」)

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生活研究部   研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任

乾 愛 (いぬい めぐみ)

研究・専門分野
母子保健・不妊治療・月経随伴症状・プレコンセプションケア等

経歴
  • 【職歴】
     2012年 東大阪市 入庁(保健師)
     2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了
         (看護学修士)
     2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
     2019年~大阪市立大学大学院 看護学研究科 研究員(現:大阪公立大学 研究員)

    【資格】
    看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者

    【加入団体等】
    日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会

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