2023年07月25日

異次元緩和の意義について考える-黒田日銀10年の振り返り

経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志

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■要旨

今年4月8日に黒田東彦前日銀総裁が任期の期限を迎えた。2013年3月に就任した前総裁の下、日銀は就任直後の金融政策決定会合(以下、決定会合)において、いわゆる「異次元緩和」を導入し、およそ10年もの長きにわたって継続してきた。

異次元緩和を主導した黒田前総裁の退任という大きな節目を迎えたことを受けて、異次元緩和を改めて振り返り、総括したうえでその意義について考えてみたい。

■目次

1――黒田総裁就任後の金融政策の歩み
2――異次元緩和の評価
  1|異次元緩和の効果
  2|異次元緩和の副作用
3――異次元緩和のまとめと意義


※ 本稿は2023年3月29日発行「基礎研レポート」を加筆・修正したものである。

(2023年07月25日「ニッセイ基礎研所報」)

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経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴
  • ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
    ・ 2007年 日本経済研究センター派遣
    ・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
    ・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

    ・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

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