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機械学習による海外景気イメージの定量化
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- 本稿では、山本・松尾(2016)を参考に、機械学習(深層学習)による方法を用いて日本語で得られる海外の情報を景気のイメージとして定量化し、その特徴を考察した。
- 海外の情報を定量化するにあたって、現地語の情報をそのまま直接景気イメージに変換できれば、日本語情報を利用する必要はない。ただし、「変換器」を作成する際の学習用のデータセットを用意することは簡単ではない。
- 日本語情報の変換では、「日本語情報」と(数値化可能な)景気判断がセットになった「景気ウォッチャー調査」を学習用データセットとして利用できる。そこで本稿では、比較的偏りがないと思われる情報源(内閣府の「世界経済の潮流」)をインプットとして利用して景気イメージ(定量化)を作成した。
- 得られた主な結果は以下の通りである。
・景気イメージを定量化したものは、全体として見ればそれほど違和感がないように思われる。また、そもそもインプットである日本語情報について、偏りがなさそうなものを選別したこともあって米国、欧州、中国といった特定地域の景気イメージ(定量化)が楽観的あるいは悲観的なものに偏っていることもなかった。
・ただし、景気イメージは、必ずしも既存の統計で把握できる企業や消費者の景況感(OECDが公表するBCIやCCI)と類似しているとは言えない。そもそも今回の景気イメージの定量化では、企業や消費者の景況感をトレースすることを目的としていなかったが、インプット情報を限定して、例えば、日本語情報を「企業」や「消費者」で分類したのち、それぞれを定量化すれば、各景況感の動きと類似する可能性がある。
・景気イメージ(定量化)は、幅広い経済主体・テーマに関する指標、総合的な景気動向を捉えるツールと捉えることもできるため、より洗練させれば、経済分析に利用する余地もあるように思われる。インプット情報をSNSやニュース、インターネット情報から抽出して景気イメージを作成すれば、速報性に優れた景気イメージを作成できる可能性がある。このほか、異なるカテゴリに区分したり、経済主体別に細分化したりして、景気イメージの変動を分析することもできるだろう。また、定量化した景気イメージの数値を追うだけでなく、インプットであるテキストまでさかのぼってその理由を分析するといった活用法も考えられる。
(2023年06月27日「基礎研レポート」)
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