2022年10月18日

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■要旨

定年を迎える直前の人々が考える定年後の働き方の予定と、実際に定年を迎えた直後の人々の働き方にはどのような違いがあるだろうのか。本稿では、ニッセイ基礎研究所が57歳~61歳の公務員(元公務員)と正社員(元正社員)を対象に行った調査の結果を紹介する。結果を先取りしてお伝えすれば、60歳の定年を迎える直前の57歳~60歳の公務員/正社員の間で、定年後にフルタイムで同じ企業/団体で働くことを予定している人の割合よりも、実際に60歳で定年を迎えた60歳~61歳で元公務員/元正社員の人の間で、フルタイムで同じ企業/団体で働く人の割合の方が大きい傾向が見られた。そして、定年前の人の間でも、定年後の人の間でも、定年後に働き続ける最も大きな理由は、「老後資金が十分でないから」であった。ただ、定年を迎えた人の方が、定年を迎えていない人よりも、老後資金のみを理由として挙げている人の割合は小さく、定年を迎えた人が実際に定年後に働く理由としては、老後資金の充足に、やりがい等の理由が加わっている人の割合が大きい傾向が見られた。

■目次

1――はじめに
2――調査概要
3――定年直前の人が考える定年後の働き方の予定と、定年直後の人の働き方
4――定年後も働き続ける理由
5――おわりに
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保険研究部   准主任研究員

岩﨑 敬子 (いわさき けいこ)

研究・専門分野
応用ミクロ計量経済学・行動経済学 

経歴
  • 【職歴】
     2010年 株式会社 三井住友銀行
     2015年 独立行政法人日本学術振興会 特別研究員
     2018年 ニッセイ基礎研究所 研究員
     2021年7月より現職

    【加入団体等】
     日本経済学会、行動経済学会、人間の安全保障学会
     博士(国際貢献、東京大学)
     2022年 東北学院大学非常勤講師
     2020年 茨城大学非常勤講師

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【定年後の働き方-定年前の予定とのギャップ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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