2022年02月24日

どういった考えが幸福度を高めるか-他人の幸せ/他人と共有できる喜び/他人に対する優位性の比較-

保険研究部 准主任研究員 岩﨑 敬子

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■要旨

他人の幸せを願うこと、他人と共有できる喜びについて考えること、そして他人と比べた自分の優位性について考えることの、どれがより幸福度を高めるのだろうか。アメリカで学生を対象に行われた実験では、このうち、他人の幸せを願うことが、幸福度を高める傾向があることが示された。他人と比較して自分の優位性を考えること(下方比較)は、社会的比較理論と呼ばれる心理学の理論から考えると、幸福度を高める可能性が示唆されるが、この実験では下方比較を促しても幸福度は高まらなかった。

もちろん下方比較や他人の幸福を願うことの影響は、文化など様々な背景によって異なる可能性がある。そこで、日本に住む人々の間での傾向を検証するために、ニッセイ基礎研究所は、独自のWEB実験を行った。本稿では、この実験によって、他人の幸せ、他人と共有できる喜び、自分の優位性のうち、どれを考えるとより幸せになるのかを検証した結果を紹介する。結果を先取りしてお伝えすれば、本調査では、アメリカで行われた実験と同じように、他人の幸せを願うことでネガティブな感情が下がる傾向がみられた。一方で、アメリカで行われた実験とは異なり、他人を見て自分の優位性を考えること(下方比較)で、幸福度が高まる傾向が確認された。

■目次

1――はじめに
2――調査の概要
3――実験の設計
4――実験の結果
  1| 幸福度
  2| ポジティブな感情
  3| ネガティブな感情
5――おわりに
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保険研究部   准主任研究員

岩﨑 敬子 (いわさき けいこ)

研究・専門分野
応用ミクロ計量経済学・行動経済学 

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