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夏は年々暑くなっているのか?~高まる熱中症のリスクを踏まえた夏の過ごし方の見直しの必要性
山下 大輔
4――夏の過ごし方の見直しが必要
まず、夏の炎天下の中で開催されるスポーツや音楽等のイベントについてである。たとえば、夏の風物詩の1つといえば、夏の全国高校野球甲子園大会を考えてみよう。甲子園球場の観客席から、又はテレビ・ラジオ等を通じて、連日の熱戦に声援を送った方は多いだろう。選手にとっては、高校生活をかけた一世一代のイベントである。ところで、今年の開催時には、試合中に足がつる選手が相次ぎ、厳しい暑さによる熱中症の症状とみられるとの報道があった4。甲子園大会開催期間中に、兵庫県で熱中症警戒アラートの発表状況を調べると、大半の期間で熱中症警戒アラートが発表されていた。
更に言えば、テレワークが難しい仕事をしている人にこそ、暑さ対策は重要だといえる。たとえば、建設業に従事する人の多くは、日中の炎天下の中で建設作業を行っているし、運送業に従事する人は日中の暑い中で商品の配達などを行っている。職場で熱中症への対策が十分に取られている場合も多いと思われるが、熱中症による死傷者は毎年発生しており、また、近年増加している。夏が年々暑くなっていることを踏まえると、企業による従業員の健康リスクを踏まえた対応は更に必要になっていくだろう。
4 「甲子園 暑さも難敵 帽子白に 首元冷やす 足つり続出 各校対策」『読売新聞』(2022.8.17夕刊)
5 環境省「熱中症環境保健マニュアル2022」
6 子供に体力向上ホームページ、公益財団法人日本レクリエーション協会(2022年9月1日アクセス)
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2022年09月13日「基礎研レター」)
山下 大輔
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