2022年04月27日

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■要旨

DXやAIは、課題解決のために必要な手段だが、バズワードになっているため、導入自体が目的化している事業者もある。まずは現場で課題を見つけて、必要なところに導入していくという手順が必要である。福祉ムーバーはそのような順序で考えた結果、生まれたサービスであり、地域の課題解決につながる。

福祉ムーバーは、当初はAIを使って開発したが、パラメーターの変更のためにコストが上がったため、使用をやめて、統計を使ったアルゴリズムによるシステムを自社開発した。低コストを実現し、他の事業所にも横展開しやすくなった。

各地で発生している高齢ドライバーによる事故をなくし、高齢者の移動を支えるためには、持続可能な移動サービスを増やしていかなければならない。2020年の地域公共交通活性化再生法改正でも「地域の輸送資源の総動員」が提唱されており、全国に多数あるデイサービスの送迎網を活用できるように工夫する必要がある。

■目次

介護報酬改定で、デジタル化に加算する仕組みができたが、小さい事業所はどう使って良いか
 分からない。
DXもAIも事業の発展には必要だが、方法論に過ぎない。どこを目指し、何のために使うかを
 見極めることが必要。
AIのパラメーターを変えれば変えるほど、コストは上がる。実用化し、横展開を目指す上では
 難点。
大きい事業所がDXでソリューションを先行開発し、小さい事業所にも普及すれば、業界全体で
 取り組める。
AIを使うと、人間の活用の仕方も変わってくる。全体で、どのように業務の質を高めるか。
高齢者を支援対象として見るのではなく、消費者として見ることで、次のサービスにつながる。
地域に合わせてデイサービス施設が福祉ムーバーを活用できれば、交通網も地域も持続可能になる
対談を通じたまとめ
<座談会参加者>

北嶋史誉(きたじま・ふみたか)氏 一般社団法人ソーシャルアクション機構代表理事。医療法人日高会の日高病院でソーシャルワーカーとして勤務後、介護保険制度導入に合わせて同グループの株式会社エムダブルエス日高に移籍。代表取締役として群馬県内でデイサービス施設11か所を展開。2022年3月、福祉ムーバーの普及に専念するため退職。一般社団法人日本デイサービス協会理事。

青木正人(あおき・まさと)氏 株式会社ウエルビー代表取締役。大手出版社勤務、出版社・予備校・学習塾等経営、介護福祉士養成校・特別養護老人ホーム設立・運営を経て、現職。福祉介護事業のコンサルティングや自治体の福祉施策等の指導を行う。明治大学サービス創新研究所客員研究員。

遠藤準司(えんどう・じゅんじ)氏 NPO法人アクティブネットワーク代表理事。介護保険による在宅サービス、自家用有償旅客運送(福祉有償運送)、国土交通相認定「福祉有償運送運転者講習」等を実施。NPO法人全国移動ネットワーク理事。大阪府北摂ブロック福祉有償運送運営協議会委員。

坊美生子(ぼう・みおこ、モデレーター) 新聞記者を経て、ニッセイ基礎研究所生活研究部准主任研究員。ジェロントロジー推進室兼任。高齢者の視点で移動サービス、交通政策を研究。

(2022年04月27日「ジェロントロジーレポート」)

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生活研究部   准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

坊 美生子 (ぼう みおこ)

研究・専門分野
中高年女性のライフデザイン、高齢者の交通サービス、ジェロントロジー

経歴
  • 【職歴】
     2002年 読売新聞大阪本社入社
     2017年 ニッセイ基礎研究所入社

    【委員活動】
     2023年度~ 「次世代自動車産業研究会」幹事
     2023年度  日本民間放送連盟賞近畿地区審査会審査員

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レポート紹介

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