2022年04月27日

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■要旨

国内では、地方部を中心に公共交通が縮減し、マイカーを運転できない高齢者らは移動困難になっている。都市部でも、身体能力の低下によって、目的地まで歩くことが難しい高齢者が増えている。一方で、全国に立地するデイサービス施設は、専用車両で利用者の送迎サービスを実施しているところが多い。デイサービスの送迎の仕組みを活用して、利用者や地域住民をスーパーや通院等にも送迎できるようになれば、地域の公共交通を補完する「第三の交通網」となる可能性がある。群馬県高崎市の一般社団法人ソーシャルアクション機構は、その仕組みを構築しようと、デイサービス施設専用の配車計画作成と走行ナビゲーションをデジタル化したシステムを開発、運用している。同じグループのデイサービス施設で使用している他、全国各地の実証実験に採用されている。ただし、道路運送法では、有償で送迎サ-ビスを行えるのは事業用自動車に限られていることから、今後、どのように有償化できるかが課題となっている。

■目次

【福祉Mover概要】
【福祉Moverが注目される背景と、実用化に向けた課題】

「ジェロントロジー座談会」の趣旨について
デイサービスへの送迎車両が、走行中に、利用者を別の目的地にも送迎。追加コストを抑えて
 新たな移動サービスを行う。
事業所の業務効率化の必要性と、利用者の生活の質を上げるために構想をスタート
デイサービスに来ない日にも、利用者が気軽に外出して活動し、自然に元気になるように仕向ける
 ことが究極のリハビリ
デイへの送迎業務をタクシー会社に委託。デイは車両管理やドライバー管理から解放され、介護に
 専念できるように。
福祉ムーバー導入によって、配車計画作成の手間が激減。いったんデジタル化すれば、次の
 サービスに応用できる。
<座談会参加者>

北嶋史誉(きたじま・ふみたか)氏 一般社団法人ソーシャルアクション機構代表理事。医療法人日高会の日高病院でソーシャルワーカーとして勤務後、介護保険制度導入に合わせて同グループの株式会社エムダブルエス日高に移籍。代表取締役として群馬県内でデイサービス施設11か所を展開。2022年3月、福祉ムーバーの普及に専念するため退職。一般社団法人日本デイサービス協会理事。

青木正人(あおき・まさと)氏 株式会社ウエルビー代表取締役。大手出版社勤務、出版社・予備校・学習塾等経営、介護福祉士養成校・特別養護老人ホーム設立・運営を経て、現職。福祉介護事業のコンサルティングや自治体の福祉施策等の指導を行う。明治大学サービス創新研究所客員研究員。

遠藤準司(えんどう・じゅんじ)氏 NPO法人アクティブネットワーク代表理事。介護保険による在宅サービス、自家用有償旅客運送(福祉有償運送)、国土交通相認定「福祉有償運送運転者講習」等を実施。NPO法人全国移動ネットワーク理事。大阪府北摂ブロック福祉有償運送運営協議会委員。

坊美生子(ぼう・みおこ、モデレーター) 新聞記者を経て、ニッセイ基礎研究所生活研究部准主任研究員。ジェロントロジー推進室兼任。高齢者の視点で移動サービス、交通政策を研究。
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生活研究部   准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

坊 美生子 (ぼう みおこ)

研究・専門分野
ジェロントロジー、交通政策・移動サービス、労働

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レポート紹介

【デイサービス車両は高齢者の移動を支える「第三の交通網」を形成できるか(上)~群馬県発「福祉ムーバー」の取組から~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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